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400字で分かる落語「岩おこし」2
115:岩おこし(いわおこし):その2
「菅原道真が九州へ左遷されることになって大坂で船待ちしているとき、老婆が「おこし」を作り差し上げたことに喜ばれ、ご自分の着ていた小袖を与え、この梅鉢の紋を「おこしの紋」とせよと言われ、「大阪のおこし」に梅鉢が使われるようになったと伝承されている」
また、次のような落語を紹介していただきました。
伊勢・二見が浦の「天の岩屋」。弟である素戔嗚尊(すさのおのみこと)の乱暴で天照大神(あまてらすおおみかみ)がお隠れになった所である。世の中が暗闇となり、力持ちの多力男尊(たぢからおのみこと)が岩を取り除こうとされたが力及ばず、困り果てているときに、一人の男が進み出てエイヤッと巨岩を起こし岩屋から光が差し出た。皆大喜びしあの力持ちはたれぞと尋ねると、彼すまして曰く、
「大坂のいわおこしや」
昭和35年頃、先代の旭堂南陵先生(講釈師・2代目・現在の3代目の実父)とテレビ対談したときに伺った、とのこと。この噺なら『古事記』などの神話を元にしたスケールの大きな噺になって一席として十分成り立つ。これが原型なのだろうか。『落語事典』の疑問がすっきり晴れたような気がする。