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400字で分かる落語「煙突掃除」

「え」の35:煙突掃除(えんとつそうじ)
【粗筋】 二人で煙突掃除。終わって出て来ると、一人は顔中真っ黒で、もう一人はきれいなまま。きれいな顔の男だけが一生懸命に顔を洗った。
【成立】 多胡輝の『頭の体操』に、汽車がトンネルをくぐってから同じことが起こる問題があった。鏡を見ずに相手の顔だけを見て判断したもの。『頭の体操』の場合は洗面所へ行って鏡で気付くはず……それよりも、どちらの場合も、自分だけが顔を洗って、なぜ相手に教えないのだろう。『頭の体操』の時に友達に言ったら難癖をつけると怒られた。その友達の台詞は今も負えている。「本に書いてあるんだからこれが正しい。相手に教えようとすることが間違っている」
 『頭の体操』ではおかしいもの、別解が考えらえるものが20問ほどある。多胡先生にお会いした時、「あなたのように色々考えることが大事なんです。だから頭の体操なんです」と仰っていただき、私が出題した本にサインもいただいた。

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