400字で分かる落語
「あ」の落語第9席:青い目をした会長さん(あおいめをしたかいちょうさん)
【粗筋】 フランス人が町会長になったのでびっくり。
「町のことが分かるんかいな」「私たちは引っ越して来て3年だけど、相手は8年も住んでいるのよ」
「名前は」「しらんねん」
「会長の名前が分からんのか」「だからシランネンさんというの」
そこへ裏のベルモンテさんが来た。「あなたアヤシね」
「アヤシやのうで、林です。林康哉(やすや)」「オー、アヤシヤツヤ」「何か腹立つな」
「あなた、フランスではHは発音しないそうよ」「Hがないのか。寂しい国やな」
息子が向こうの娘のお尻を触ったらしい。それで苦情を言いに来たのではない。目には目をで、娘には触られたら触り返せと教えている
「じゃあ、何の御用でおいでになたんです」「ちょっと、醤油貸して下さい」
【成立】 桂文枝(6)の創作落語。逢坂まひょの脚色。98作目、1995年12月の作。
【一言】 外国人の方が日本を知っている……そういうこともある。(382字)
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