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400字で分かる落語:「あした元気になあれ」

46:あした元気になあれ(あしたげんきになあれ)
【粗筋】 入院中の爺ちゃん、すっかり治っているのに、三食昼寝付き、若い看護師が手を握ってくれ、子供が孫を連れて見舞いに来る、というので退院せずにいる。息子夫婦がリクエストのうな重を持って来た。お婆ちゃんは孫に果物やお小遣いを渡して帰す。回診の先生が退院を勧めるが、あそこが痛いここが痛いと無理を言う。先生は午後必ず退院しろと念を押す。入れ替わりに娘と彼氏が来たが、リクエストのデザートはなく、甘い物は体に悪いときっぱり。病院の食事は栄養バランスを考えているからうな重なんかとんでもないと、自分が食べてしまう。退院を勧められたと言うと、娘は突然泣き出した。家で最後を迎えさせたいとお願いしていたと言うので、爺さんもびっくり。廊下に出て彼氏が、
「お父さん、そんなに悪かったんか」
「お父ちゃんつけあがるから、そう言うてくれてお母ちゃんに頼まれてん」
【成立】 桂文枝の創作落語、57作目。1985年12月初演。

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