お客さんから求められるデザインとは
意匠設計者にカッコいいデザインをして欲しいという思いで仕事依頼がくることはまずない。
お客さんの興味は、コストとスケジュールである。
建設費にしてもメンテナンス費にしても、どれだけコストを抑えられるかに興味がある。
そして、きちんとスケジュール通り設計をして欲しいと考えている。
これは紛れもない事実であり、それに対して向き合うことはとても重要な事である。なので、否定はしないし、しっかりとその要求を満たすことを心がけたい。
それでも何とかしてカッコいい建物を設計したい!
そんな時、日建設計の山梨さんの講演を聞いて、デザインってそういう事なのかとハッとさせられた。
山梨さんの設計の考え方は、お客さんが抱えている課題や要求を満たすために表れてくる形がデザインなんだと。
ホキ美術館のユニークな形状も木材会館の特徴的なファサードも、設計者が「こんな形、新しくてカッコいいだろう!」という設計者の欲求の形ではなく、そのお客さんやその土地、その建物の用途が抱える課題や要求を満たそうとすると、この形になりますという考え方で成り立っている。さらには、お金もかけずに施工できて、メンテナンスもしやすいということまで考えられている。
すごすぎる…。
私も山梨さんのような意匠設計者になりたいと思った。
頑張ろう。
山梨さんの講演がYouTubeで多くUPされているのはとてもありがたい。
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