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風邪

数日前に「風邪は完治した」とつぶやいたが、あれはウソだ。

風邪の症状を自覚して、10日以上経つが、未だに咳と鼻水は出るし、
のどや鼻のあたりが炎症を起こしてるせいで、
耳が飛行機に乗った時みたいに聞こえづらい。
鼻をぶーっと吹くとボスッと音がして聞こえるようになったりしてる。

しょっちゅう、それも下らない原因で風邪は引くが、
こんなに長期間粘られるのは初めてだ。
それも、内科で薬を出してもらい、点滴も打ってもらっても完治しないのは
異常とすら感じる。
何か風邪に似たろくでもないばい菌でもいるんじゃないだろうか、
とさえ思えてくる。

風邪は万病の元という。
確かに昭和の中頃まではそうだったんじゃないかな。
風邪が原因で、こじらせて肺炎で亡くなる人も多かっただろう。

今は病気に発展してしまうというより、
様々な病気よりも身近なくせに最も厄介という意味合いかなと思う。

インフルエンザを始めとする病名のある体調不良は、
ようやく理解が進み家で養生する事を冷たい目で見られる事は無くなった。

だが風邪は、どうしても不摂生や体調管理の甘さを問われがちだ。
未だに根性論がまかり通っているのは風邪くらいだろう。

でも風邪を好きで引く事はできないですからねえ。
例えば真冬に滝行をして風邪を引こうとしても案外ピンピンしてる。
その時に冷えるだけ。
とある有名な推理小説のトリックの一つに、
水を断って風邪とよく似た症状を作ってアリバイ工作をするものがある。
医学的にこれが本当に効果があるのか素人としてはわからないが、
体が弱るという意味では間違いではないのだろう。

なので風邪の原因は千差万別である。
実際、今回の風邪は全く不摂生の思い当たる節が無い。
だから余計に我ながら訝しいのである。

「風邪の特効薬を作ればノーベル賞モノ」とか、
「実は特効薬があるけどあえて流通させてない」など、
話のネタというか都市伝説のようなものがある。
実際のところ、風邪の特効薬は無いわけではないらしい。

無いわけではないのなら「ある」という事だが、
風邪のウイルスってのは無数にあり、
しかも人によってどう影響するかが違うそうだ。
なので、どんな細菌やウイルスによるかがハッキリしている場合に効く特効薬ならあるんだと。

もっとも、原因を突き止める時間があれば、寝て直す方が早い。
ゆえに、人間が腸内細菌など微生物の助けを借りて生きている間は、
全身漂白できるような無敵の風邪薬は作ったところで使えない。

まあきっと目に見えない疲れが溜まってたんでしょうね。
できれば、風邪に対して世の中がもっと寛容であってほしいと思う。

企業だけでなく、学校でも風邪の欠席は疎まれるし、
そもそも皆勤賞という賞がある事が足を引っ張ってやしないか。
幼稚園・保育園からそんなのがあるから、
純粋に褒める意味もあるだろうが、
出席を促すニンジンの意義が強いと思う。

ヒトも動物だし、もっと言えば地球にある素材で作られたモノ。
根性が素晴らしいと片方だけ評価するのではなく、
上手に休養をとる事を評価とまではいかずとも、
ともに考えるくらいの余裕があってもいいんじゃないかなと思うのである。


#日記 #エッセイ #コラム #健康 #風邪 #徒然 #テッシュの買い占めやめてくれ

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