セカンドシューズ
ファーストシューズの次に履かせるのがセカンドシューズです。意外にも情報が少ないセカンドシューズですが、子どもの健やかな成長には欠かせないシューズです。
足の成長に伴い歩行も成長する
個人差はありますが、生後13か月が過ぎると10歩ほど歩くようになり、ファーストシューズが必要となります。サイズ感はメーカーごとに違いますが、多くは11.5㎝~13.5㎝のファーストシューズが流通しています。
子どもの足の成長は36か月までが特に早く、足長(踵から足趾突端までの長さ)は6か月で1㎝ほど成長します。ファーストシューズからセカンドシューズを買い替えるタイミングは、購入後4~6か月で必要になります。13か月でファーストシューズ、18か月でセカンドシューズとなりますが、足の成長に伴い歩行も変化しますので、その時々のシューズ選びも変わります。
歩きはじめは足元が不安定なので、立っている足の間隔を広くし、手をあげてバランスをとり、ロボットのように左右に体軸を移しながら歩きます。5か月ほどすると足の間隔は狭くなり、手は下がり、体軸は体の中心になり骨盤を回旋しながら蹴りだして歩くようになります。この時点でよちよち歩きは終わり、人らしい歩行に変化します。さらに元気な子どもは駆け出すようになりますが、足元は不安定で転倒リスクは高く、保護者は目が離せなくなる時期でもあります。
ファーストシューズとセカンドシューズの違い
ファーストシューズは、よちよち歩きに対応した機能性が必要です。よちよち歩きは左右に体軸を移動させて推進しますので、転倒リスクを下げるため靴底の端はRound形状に仕上げる必要があります。また、赤ちゃんの踵は軟骨状態なので、踵の抑えがしっかりしていて、足首も保護していることが必要です。
それに対してセカンドシューズは、足元の不安定性はありながらも体軸は安定し、蹴りだして歩くようになりますので、足趾の曲がる位置で靴底が屈曲する機能が必要です。また、踵と脛のラインが真っすぐに成長するように、踵の抑えがしっかりしている必要もあります。この時点でも歩行が不安定であればハイカット・ミドルカットになりますが、安定してくれば徐々にローカットに移行していきます。
子どものシューズ選びは健やかな体づくりの基本
ファーストシューズ選びは、歩きはじめを祝う意味合いも強く、注目度が高い一方、その後のシューズ選びは注視されているのか疑わしいこともあります。食べること、歩くこと、どちらも子どもの健やかな体つくりには必要なことですが、食品の栄養を考えるように、子どもの成長に合ったシューズの機能性を考える必要があります。
特に4歳までのシューズ選びは足の骨格を整える意味では人生で最も重要です。4歳を過ぎると骨格が安定し不可逆性が強くなり、その後にいいシューズを履かせても成長の方向性が決まってしまう部分があります。6歳を過ぎると足元の問題が足だけにとどまらず、アーチは形成されず姿勢が悪くなり、腰痛になったり、歯のかみ合わせが悪くなったり、様々な問題をかかえることになります。
子どもの健やかな体づくりを願い、是非、シューズを注視してみて下さい。