幼児靴に必要な機能
2023年4月5日(水)いわて生協COOPアテルイ様にて足育講座を開催させていただきました。その際、子どものつま先歩きが気になるとの質問がありました。
自閉症の懸念
つま先歩きを医学用語では尖足歩行(センソクホコウ)といいますが、先天性発達障がいによるつま先歩きは先天性の尖足歩行となります。自閉症のお子さまの特徴につま先歩きをする、つま先歩きが治らないなどの情報があり保護者様としては気になるところだと思います。
ただ、自閉症のお子さまにつま先歩きの傾向が強いだけで、つま先歩き=自閉症とはなりません。自閉症の場合、足底が過敏でそれを避けるためにつま先歩きになったり、つま先に足底圧が集中することで落ち着けたりと様々です。詳しくはこども発達LABO.様の動画をご覧ください。
明らかに問題がある場合は必要な医療機関の受診が必要となります。
幼児の足
幼児期の子どもの足をみると扇形で踵は小さく大人の足に比べてつま先が広い形態です。1歳時の踵はまだ軟骨状態で4歳になって大人の足と同様な形態に近づいてきます。
歩き始めはとても不安定で、足裏全体をペタペタとつま先よりにつけて左右に体の軸(2軸歩行)を移動させ手をあげバランスをとりながらロボットのように歩きます。18ヶ月を過ぎると手がさがり大人に近い歩き方になってきます。
子どもの成長には個人差があるように歩き方にも違いがあり全員が18ヶ月で安定歩行になるとは限りません。例えば弛緩性が強い場合は足首や下腿にかかる負担を減らすためにハイカットモデルを履いてもらったり、可逆性のある内にインサートを使用することも有効な方法となります。
また、つま先歩きは後足部の安定性の問題が起因だったりしますので、先ずは踵のしっかりしたハイカットモデルを履くことをおすすめします。
幼児靴に必要な機能
幼児期の足はとても柔らかく不安定です。成長しながら徐々に骨格ができて足の機能も獲得していきますが、その成長をサポートしてくれる幼児靴が必要不可欠となります。決して脱着性を優先せずベルトの締め方などは保護者側で繰り返し教えてあげる必要があります。
子どもがキチンと履けたら必ず褒めて下さい。
幼児靴を選ぶ一番重要なポイントは、幼児期は踵が小さく不安定でなので踵の芯がしっかりした幼児靴を選ぶことです。それでも不安定ならハイカットモデルを選んで下さい。