哲学的キャリア論のススメ1~自分のあり方を知ろう!~
「働く、生きるを、HAPPYに」をビジョンに掲げる株式会社ミライフで、キャリアデザイナー兼事業企画として働いている菅野(かんの)です。
この度「哲学的キャリア論」と題しまして、日々多くの方と面談させていただいたり、企業の方々と話したりしている中で感じていること。
また、自分自身の4回の転職経験も踏まえながら、キャリアについて幅広いテーマを取り上げて、週一ペースを目指し、少し深めに掘り下げながらお届けしていこう!と思っています。
なお、このnoteでは「哲学的」という言葉をとても広い意味で使っています。
もう少しちゃんとした哲学の話が知りたいよ!という方は、Voicyで配信しているこちらの番組をお聞きいただけると嬉しいです。
それでは、さっそく始めていきましょう!
第1回「自分のあり方を知ろう!」
さて、初回のテーマは「自分のあり方」についてです。
皆さんはキャリアの文脈で「doingとbeing」という話を聞いたことはありますでしょうか?
これ、ミライフでは面談時によくお話させていただくのですが、だいたい以下のような意味合いで使っています。
「doingとbeingどちらを大事にしたいですか?」といった問いかけを行うことで、目の前の方の価値観や重視すべきものが見えてきます。
そしてこのdoingとbeing、実は「キャリアに向き合う」ということ自体にも使える概念です。
というのも、「キャリアに向き合う」というのはまさにdoing、行動です。
行動であるということは、基本的に人によって差がないということです。
一方で、この場面でのbeingを考えると、以下のように様々な広がりがあります。
このように同じ「キャリアに向き合う」というdoingでも、beingで考えた場合は人それぞれです。
あり方の根本問題。ポジかネガか
ですが、ここであえてbeingを2つに分けることを考えると、大きくは「ポジティブなあり方」と「ネガティブなあり方」に区別することができます。
なお、後ほどきちんとお伝えしますが、この「ポジかネガか」に関して、実はそれ自体に良し悪しはありません。
ポジが悪い場合も、ネガが良い場合もあります。
ちなみに、先ほどの5つのbeingを分けてみると、以下のようになります。
2つと言ったのに3つに分かれているのは、「どちらでもない」という場合がままあるためです。
実際に面談の中では「今が嫌だというわけじゃないんですけど」や「良いところがあれば動いても良いかなと思ってるんですけど」という言葉で表現されたりします。
さて、上記のように分けてみると、ここでいう「あり方=being」というのは、キャリアに向き合うことになった「きっかけや動機」のようなもの、と言えます。
そして、ここでの問題は、意外と「自分では本当のきっかけや動機が分からない」ということにあります。
例えば①「これまでの経験を活かして、より難易度の高い仕事をしたい」の場合。
一見向上心や成長意欲から出た言葉のように感じますが、実はその裏には「自分のスキルが陳腐化し、いずれくいっぱぐれるのではないかという焦りや不安」が隠れているケースがあります。
このケースだと、「言葉はポジティブ」ですが「あり方はネガティブ」です。
ただし、先ほどもお伝えした通り、ネガティブだから悪い、ということはまったくありません。
悪いのは、この「実はネガティブである」という自分のあり方に気づかずに、「自分はポジティブにキャリアに向き合っている」と間違って認識してしまうこと。
つまり、自分のあり方=beingを正しく捉えきれてないことにあります。
これは、いわゆる「自己認識ができていない」といった状態です。
この状態だと、どれだけ業務の棚卸や理想のキャリアの整理を行っても、「なんかしっくりこない」という状況から抜け出すことができません。
なぜなら、自分のあり方とはズレた方向性に向かって行動を続けているため、何をやっても何か違う、という感触にしかならないためです。
それを防ぐには、早めに「自分のあり方」を正しく掴む、そこに向き合うことしかありません。
もっと言えば、キャリアに向き合う前に自分のあり方に向き合うこと。
これが、よいキャリアを築いていくために欠かせない初めの一歩なのです。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
今回はよいキャリアを築く初めの一歩として、「自分のあり方」に向き合うことを中心にお話させていただきました。
今後も、一歩一歩進む形で「哲学的キャリア論」をお届けしてまいります。
もしキャリアについて広く相談したいという方がいましたら、ぜひ気軽にこちらのフォームからご連絡いただけたら嬉しいです。
それでは次回も、どうぞよろしくお願いいたします!
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