寂しくなるな。
「寂しくなるな。」
今日、上司である課長補佐に、退職する旨を伝えた際に言われた。
僕はこの上司が、そこまで好きではなかった。
理詰めでずっと詰めてくるし、
思い通りにならないとキレるし、
スケジュールの設定がタイトすぎて、デスマーチさせられるし、
残業したら、「品管の業務を断ってこい」とか言われるし。
※僕は品質管理と製品開発の業務を兼務している。
そのくせ、自分は手を動かす業務はせずにすぐ帰るし。
この人が上司じゃなかったときはまだ良かった。
遠巻きから見ている分には、優秀だけど怖い人だな~くらいの認識で済んだから。
だけど昨年からこの人の下で業務をするようになって、本当にキツかった。毎週の進捗確認会議が憂鬱だった。職場で胸が苦しかった。
そこで、昨年の11月に僕は退職を決意した。
本当は勢いのままにすぐにでも辞めてやろうと思っていたが、それを断念したのには理由がある。
・各テーマの完成度が低く、自分自身が満足していなかったこと。
・言われっぱなしは癪なので、ちゃんと文句を言ってからにしようと思ったこと。
他にもいくつかの要因があったが、今回は割愛します。
これらを6月末までに完了して、心置きなく弊社から去っていこう。
退職を切り出すタイミングも、大きなプロジェクトが終わる今日に設定した。
今日、退職を伝えるためにずっと業務に挑んできたんだ。
担当のテーマでは、進捗を細かく資料にまとめ、メンバーに細かく共有してきた。
作業のマニュアルも併せて作成し、後任が見ればすぐにわかるようにした。
もう、自分でなくとも他のメンバーで業務はできる。
課長と部長に、課長補佐とのコミュニケーションについて、何度も面談をさせていただいた。
課長から補佐に注意が入ったようで、言葉がいくぶんか柔らかくなったことは今でも忘れられない。
何もかも計画通りに進んでいく。ずっと清々しい気分だった。
やっと、このデスマーチを終えれる。
これからは自由だ。転職活動も一旦しないで、優雅に休暇を楽しむのも悪くない。
そう思っていた。
だけど、今日が近づくにつれて、徐々に申し訳ない気持ちが増していった。
課長や部長に散々文句を言い、課長補佐も徐々に変わってくれたのに、結局辞める自分。
少し不義理だなと思った。
それにいくら引き継ぎの準備をしていたとはいえ、大きな仕事を他人に押し付けることになる。ずっと人手不足の部署なのに、追い打ちをかけるようで申し訳なくなった。
そして、今日、課長補佐に言われた
「寂しくなるな」
はしんどかった。
もっと罵倒でもなんでもしてくれれば、こっちも気が楽だったのに。
そんな悲しそうな顔で言われたら、情が移ってしまうじゃないか。
…だけど、だからと言って今からやっぱり弊社に残りますとはならない。
課長補佐の件以外でも不満はあるし、デスマーチに疲弊しているのも事実。
明日は部長との面談。
気持ちを切り替えて、退職の意向を伝えます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?