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牧野植物園の思い出写真(2018年12月)

 「牧野富太郎博士が好んだバイカオウレンが見頃」というNHKのニュースが耳に入った。テレビに目をやると白い五弁の花が数個浮かび上がっていた。朝ドラの「らんまん」の効果で2023年の高知県立牧野植物園の入場者が30万人を超えたとのこと。なんと富士山の登山者数よりも多いではないか!

 実は、2012年4月から2019年3月までの7年間、牧野植物園から歩いて40分程の高知市知寄町2丁目に住んでいた。土曜日や日曜日には、ボラが飛び跳ねる国分川を渡って、牧野植物園や、四国八十八か所31番竹林寺のある五台山に歩いて登った。2018年3月からの1年間には何度も牧野植物園に入園して写真を撮った。バイカオウレンのニュースを機会に思い出写真をご披露したくなった。

バイカオウレン

 春や秋の観光シーズンにバイカオウレンの花を探しても見当たらない。下の写真は12月8日に撮影した。

バイカオウレンの端正で可憐なたたずまい
梅の花を思わせる5弁のガク

 梅の花を思わせる「白い花びら」は実は萼(ガク)で黄色い玉杓子のような5弁の花のまわりに白いおしべが林立している。確かに花びら同士が離れ過ぎているような気がしていた。バイカオウレンの花や実の構造はどうやら奥が深いようなので、このあたりで次に移ることにしたい。

ハマアザミ

 12月なのに花を楽しめる。ハマアザミが咲いていた。開花時期は12月だが、早春の頃に根を天ぷらなどにして食べるのでハマゴボウの別名がある。花もケーキのようでおいしそう!

ハマアザミの花

花だけじゃなく実もきれい

サンシュユの実。春には黄色い花をつけ、ハルコガネバナ(春黄金花)の別名もある。実は疲労回復などの効能を持った生薬として利用されているとのこと。
サネカズラの実。美味しそうだが味はないとのこと。

竹の花が咲いている!

 バイカオウレンの写真を撮った1週間後にも牧野植物園を訪れた。キンメイチク(金明竹)が開花しているというお知らせ看板が立っていた。高知県では1965年はじめに咲いたという記録があるので54年ぶりかも知れないが開花周期は謎に包まれているとのこと。

キンメイチク(金明竹)の開花
キンメイチクの花の拡大写真。左上にいるのはカメムシか?竹の一部か?

もうミツマタの蕾が

 和紙の原料のミツマタは春に黄色い花を咲かせるとのことだが、もう蕾を付けていた。

ミツマタの蕾。枝は確かに三つ又になっている。

牧野植物園と牧野記念庭園の「牧野博士の仕事部屋」の違いは?

 高知県立牧野植物園にも東京都練馬区立牧野記念公園にもリアルな「牧野博士の仕事部屋」が展示されている。植物標本を挟んだ新聞紙が積みあがっていて瓜二つの仕事部屋だ。ただ一つの違いだが、練馬の仕事部屋には「牧野博士は所用でちょっと席を外しています」との旨の但し書きがある。高知の牧野植物園の展示室には、とてもリアルな牧野富太郎博士の蝋人形が座っっていらっしゃる。「所用」の先は高知だったのだ!

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