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思春期を迎える女の子のための、心と知識を準備する本。『マンガでよくわかる 13歳までに伝えたい女の子の心と体のこと』

思春期を迎える女の子を持つママ・パパの皆さん。
心構え、できていますか?

パパにとって生理というのは「全然わからない」で当然ですし、ママにしても、初めての生理をどう乗り越えたか記憶にない……という人も多いのではないでしょうか。
生理用品の使い方を知るとか、下着をそろえるとか、事前準備が必要な点もあります。

娘さんと一緒に、大人になっていく女性の体の仕組みと、心構えを学べる本をご紹介します。

この本の特長は2つあります。

1つは、マンガやイラストが豊富なこと。
小学6年生の女の子が初めての生理を迎えるところから始まるストーリーで、同じ年ごろのお子さんが物語に入り込みやすくなっています
生理用品や下着の説明にも、ひとつひとつイラストが添えられているので、自分ゴトとしてイメージがしやすいのではないでしょうか。

もう1つの特長は、教科書的な「体の変化」だけでなく、具体的な対応策まで言及しているところ。
例えば生理については、その仕組みや生理用品の使い方だけではなく、素朴な疑問にまで丁寧に回答してくれています。

ママが読んでも、「あ~こういう不安、あった!」「こういう悩みは、大人になってもあるなあ」と共感するポイントばかりです。
一緒に読んで、「ママはこうしてるけど、こんなやり方もあるんだね!」と話し合うのもいいですね。

ストレッチを親子で並んでやってみるのも楽しそうです。

思春期を迎える娘さんがいると、妊娠についてどう教えるべきかも悩みますね。
恋愛を禁止したいわけじゃないけど、軽はずみな行動をされても困る……。
そんな親御さんの悩みにも、本書は寄り添います。

セックスそのもののみならず、望まない性行為や予期せぬ妊娠・性感染症等のことまで踏み込み、ママ・パパからは話しにくいことも丁寧に解説しています。
SNSの危険性やトラブルへの対処法など、ママ・パパが思春期の時代にはなかったことにも触れていますよ。

妊娠と出産の素晴らしさについて書かれている一方で、性別違和に関するコラムを設けるなど、性を押し付けすぎない配慮も随所にされており、バランスの取れた構成と言えます。

漢字にはすべてルビが振られているので、小学生のお子さんでも読みやすいですよ。
生理用品や下着を準備する際に、「ちょっと読んでみてね」と手渡してみてはいかがでしょうか。

なお男の子の性についても、「男の子の体のことも知ってみよう」という章で触れられていますが、姉妹本の『マンガでよくわかる 13歳までに伝えたい男の子の心と体のこと』なら男の子目線で読めるので、更に詳しい知識が得られます。

こちらにレビューもあるので、よかったら参考にしてみてくださいね。

(文=安岐はづき)


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