百人一首で伸ばす読解力講座第1回:「秋の田の」(天智天皇)
これから不定期にはありますが、百人一首の歌を取り上げて、歌を詠みながら読解力を伸ばすための「読むポイント」を紹介していこうと思います。今日はその第1回。天智天皇の「秋の田のかりほの庵の苫をあらみ我が衣手は露に濡れつつ」です。
【現代語訳】秋の田の刈り穂を積んでおく仮の庵(小屋)は(屋根の)編み目が粗いので、私の衣は(落ちてくる雨で)露に濡れ続けているよ。
まず、作者に注目してください。天皇ですね。7世紀といいますから奈良時代より前の天皇です。で、その天皇が、この歌では農村