清水侃々

最後尾でも、乗れたら上出来。自分の言葉で、生きていく。

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はじまりを、終わりの日に。 山下達郎「蒼氓」「踊ろよ、フィッシュ」が教えてくれること。

このnoteは、2021年の元旦からスタートしよう、と思っていた。 でも、そういうわけにはいかなくなった。 この年のうちに始めることにしよう、そう思うきっかけをくれたMVのことを、まずは書き記しておこうと思う。 2020年の大晦日。 いろいろなことがありすぎた、この年の瀬の17時ごろ。 PCてYoutubeを流しながら本棚の整理をしていたら、耳馴染みのある、でも、このところあまり聴いていなかったシンセのイントロがゆったりと流れてきた。ああ、この曲をよく聴いていたのは、浪人

    • 【1D1C #3】 IZ*ONEはなぜ「瞬間」を歌い続けたのか。そうだ、岡本太郎さんに聞いてみよう!

      岡本太郎さん。 「芸術は爆発だ!」をまさに体現した、稀代の芸術家。 たとえば、大阪万博記念公園の「太陽の塔」。渋谷駅構内にある「明日の神話」。青山の「こどもの樹」。彼の作り出した数々の作品に共通するのは、剥き出しのエネルギー。そして、その作品に込められた、自由や解放を求めて、すべてのしがらみを突き抜けていく覚悟、だろうか。 天才、奇才、変人、畏敬の対象。凡人には到底たどりつけない境地に達した特別な人、という印象を持つ方が多いだろう。 ところが、彼の遺した言葉は、そうい

      • 【1D1C】#2 『推し、燃ゆ』と IZ*ONE。 推しに出会えたことと、推しを失うことのあいだで。

        第163回の芥川賞を受賞した『推し、燃ゆ』(宇佐見りん)は、周囲に馴染めず、ある男性アイドルを推しつづけることでギリギリ自分を保ちつづけている女子高生が主人公だ。たたみかけられる短文のリズムが今風だが、大学生作家としては実に端正な日本語を駆使し、主人公のヒリヒリとした心的描写をしっかりと描いている。 何かを推す、何かにハマる、ということを、この10年ほどの私は明らかに軽視していた。 もともと何かに、誰かにハマりにくい性質があるのかもしれないが、「他のものを推すなら、自分を推

        • 【1D1C #1】トリックスターのトリックは、ばらさなくていい。 『デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場』河野啓(集英社)

           新年度になったので、改めて仕切り直し、noteを書き連ねていくことにします。  本、映画、音楽、テレビ、アーティスト、スポーツ、伝統芸能。  私はさまざまなコンテンツに囲まれて暮らしていて、そこから様々なものを受け取り、生き、仕事をしている。  松岡正剛のように1日1冊、という手もあるのだと思うけど、私はもっと気が散っていて、脈絡がない。  そこで、とにかく1日1コンテンツ、自分なりにどう感じたのかを、赴くままに書き連ねていこうと思う。題して、1D1C。  1回目は、2

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          駅伝と緊急事態宣言。年末年始、ウイルスは たすきを見事につないだ。そして私たちは?

           新年明けて、9日。  例年ならばようやく正月ボケの沼から這い上がり、世の中が否応なくゆるゆると通常運転へと戻っていく、そんなタイミングだとは思うのだが、今年は違った。  どんよりとボケていた自分が、どこか遠くに吹き飛ばされてしまったような気分だ。  新型コロナウイルスの感染爆発による、一都三県への緊急事態宣言の発出。  正月よりも静かに過ごす三連休を迎えている。  前回の宣言下において、最も1日あたりの感染者数が多かったのは、2020年4月11日の720人。それが202

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