言い方

 中学の時からの同級生Kと喋っていた時。

Kとの関係性は昔から、僕の方が能動的というか、僕が考えたりやりたいと思った遊びにいつも付き合ってくれるような感じだった。2人でいる時も主に僕の方が喋るし、Kの消極的で大人しい言動や言葉尻を取って茶化したりいじったりするような感じだ。逆にKのほうも、僕のそういう極端な言い方や拘りを滑稽に捉えて「また言ってる」みたいに受け流したり話半分にしたりする。大人になった今もなんとなくそんな関係性だ。

先日、一緒に喋っているときに、Kがいつも通りボソボソと小さい声で喋ってよく聞き取れなかったので、
僕「お前さぁ、そんなボソボソ喋ってるなら!」K「はいはいわかったわかった!」

と、そのボソボソを指摘してそこからのコミュニケーションを取ろうとしたところを、Kがまたうるさいのが始まったみたいな会話になりそうだったんだけど、
僕は最近おじさんの横暴に敏感なので、自分のその指摘行動みたいなのが急に嫌に感じられしまった。なんか相手の悪いところをあげづらって気持ち良くなろうとしてる感じが嫌で冷静になっちゃった僕はその後に続く言葉として、

「、、、そんなボソボソ喋ってるなら、ボソボソ喋る奴の中で一位目指そうぜ!」

とわけのわからない声をかけてしまっていた。相手のボソボソを指摘したい気持ちもありつつ、でもそのボソボソがKの特徴だし僕の都合で失くさせるのも違うし、じゃあそのありのままをいい面と捉えて伸ばしていくのがいいのじゃないかみたいになって、結果ボソボソ喋りを指摘してるんだけどなんか僕なりの誠意を見せてるような気持ちにしたくなって選んだ言葉が、「もっとボソボソして見せてくれよ!」となってしまったのだった。

言われたKは「何だよそれ!そんなもの目指したくないよ!」
と、すごいハッキリした声で否定してきて、結果その後の会話でのボソボソが改善されたんだけどなんだこれ。
伝え方が9割ってこういうことかな。違うか。

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