続・Buen Camino 2023 あなたも巡礼に出かけてみませんか? ④
4)エステージャ Estellaへ
6/3(土)晴れ、後夕立
朝食には昨日の残りのハンバーガーを食べた。ちょうど6:00に宿を出る。私の出発時間は他の人と比べても早い部類だ。前方に峠があり、ずっと登り坂が続いた。これはもう登山に近い。途中に、見事な黄色い花の群落があって、ちょうど見頃で、その中を抜けた。
私と前後しながらpatagoniaの緑のシャツを着た女性が単独で歩いている。パンプローナのアルベルゲで何度か見かけ、昨日も彼女と一緒だった。なかなかの健脚ぶりで歩くのが早い。普段、山登りをしているので負けるはずはないと思ったが、常に私の前を歩いていた。峠の手前の急坂をショートカットして先に出たが、すぐに追いつかれてしまった。別に競争している訳ではないのだが・・・。
こちらの村は坂の上にあることが多く、その急坂を登らされる。せっかく登ったと思ったら、すぐに下るのでうんざりする。とにかく、これの繰り返しである。その間は畑が続く。
昼が近づくと、温度が上がって、強い日差しの中を歩くのは辛いものがある。喘ぎながら急坂を登った村のレストランで、休憩がてらに昼食にボカディージョを食べたが、パンに挟んでいるハムが固くて食べられず、ほとんど残した。ひどい食事だった。
12時にエステージャEstejjaに着き、ちょっと早いが、今日はここまでにした。エステージャとは「星」の意で、サンチャゴの巡礼路には星に言い伝えが多い。午後は気温が上がる時間帯なので、この暑さの中を歩くのは勘弁して欲しかった。時間が早いと思ったのに、アルベルゲの受付には既に列ができていた。思うことは誰もが同じようで、皆辛抱強く静かに待っている。老女がゆっくりと受付の業務を行っている。料金は8€。町にアルベルゲは数軒あったが、例のpatagoniaさんは私よりも早く着いたようで、同じ宿だった。彼女はスペイン人の様で、物腰に無駄がなかった。
シャワーを使い、洗濯してから町に見物に出かけた。思った以上に大きな町であった。先の方に何か賑わいがあったので、何だろうかと思って行くと、ちょうど今から若い女性の自転車ロードレースが始まるところであった。TVのクルーが撮影をしていた。さすがにヨーロッパだ。
スタートを見送って、スーパーで買い物をしていたら、強いにわか雨が降り出し、店に閉じ込められてしまった。昼間の暑さで生じた上昇気流が積乱雲になって、夕立ちになったのであろう。レースの参加者はさぞ難儀しているのではないだろうかなどと思いながら、30分ほど店内で過ごした。小降りになって外に出ると、橋の下を流れる川は勢いを増し茶色に濁っていた。宿の前のレストランで夕食を食べた。
宿に帰ると、洗濯物を干していたのを思い出した。迂闊にも、それまで全く思い出さなかった。自分のものだけがずぶ濡れ状態で残っており、一部は落下し、一部は紛失していた。間違われて一緒に取り込まれたのであろうか。体調がすぐれず、持参していたロキソニンを服用した。 (22.0km、39,499歩)