治いやん

定年後、時間が取れるようになったので、これまで我慢していた登山などの旅を楽しもうと思っ…

治いやん

定年後、時間が取れるようになったので、これまで我慢していた登山などの旅を楽しもうと思っています。基本的には気ままな単独行です。

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続・Buen Camino 2023 あなたも巡礼に出かけてみませんか? ⑬(最終回)

13)スペイン最終日、帰国  6/12(月)  早朝、巡礼たちが次々に宿を出発する姿を見送りながら、私は今日、ブルゴスからマドリードに列車で向かう。アルベルゲの受付でタクシーを呼んでもらって、Renfeの駅に向かった。  列車の中では殆ど眠っていたようだ。マドリードの駅に着いて、人波に流されて外に出たが、馴染んでいるアトーチャと雰囲気が違う。マドリードでは出発と到着の駅が違うようだ。しかし、この雰囲気には憶えがあった。それは前年に来た時に降りた駅Madrid Chamart

    • 続・Buen Camino 2023 あなたも巡礼に出かけてみませんか? ⑫

      12)ブルゴスBurgosへ   6/11(日)  前夜から激しい雨の音が聞こえ、時折雷も鳴っていた。出発時になっても期待むなしく、まだ雨は降り続いていた。最後の最後になって雨具の着装である。他の多くの人たちが簡易のポンチョであるのに対して、私のそれは背丈が長いゴアテックスの雨具で、傘を併用し、ザックにはカバーを装着していた。こちらでは私以外に傘をさしているのを見たことがない。  それでも真っ暗な雨の中を歩くのは鬱陶しかった。片手に傘を持つので、ヘッドランプは頭に付けた。時

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        11)アヘスAgesへ   6/10(土)  いつもと同じように、朝まだ暗い中、ベロラードの宿を出た。この日は、山越えがあるので、Agesまで荷物の搬送を依頼した。これは結果的に「大正解」であった。体調は悪くはないが、快調という状態にはない。  まだ暗い中であるが、町の広場に大勢の高校生くらいの男子学生がいた。恐らく、みんなでどこかに行くために、集合しているのだ。集団に関わって足止めを食らうと面倒なので、早く通り過ぎようとした。そしたら、学生の一人が「お前はどこから来たの

        • 続・Buen Camino 2023 あなたも巡礼に出かけてみませんか? ⑩

          10)ベロラード Beloradoへ    6/9(金)  強い西風が終日吹き付け、風邪気味の身体には辛い1日となった。時間が経つに従って気温は上昇するが、きついことには変わりはない。  今日は、日本では見ることができない風景の中を一日中歩いた。それは麦畑の中の一本道で、両側の畑が褶曲した傾斜地になっている。巡礼は黙々と麦畑の間を歩く。日本で普通に見る水田の風景は平らなので、斜面状になった農地は馴染みが少ない。こういう斜面は山の麓でもない限り、お目にかからない風景である。

        続・Buen Camino 2023 あなたも巡礼に出かけてみませんか? ⑬(最終回)

          続・Buen Camino 2023 あなたも巡礼に出かけてみませんか? ⑨

          9)サントドミンゴ・デ・ラ・カルサーダへ  6/8(木)  昨日に続いて、今日も寒い。朝、6;20に宿を出発した。 昨日同様、荷物の搬送を依頼するつもりであったが、5€札がなく断念した。幸い、風邪の具合も少し良くなっており、最後までそれほどきつい思いをせずに歩くことができたのは幸いであった。これからも、この調子で行ける事を願う。薬もあと少しを残すのみ。  途中、昼食を食べた時に、千葉県から来たという男性と話をした。私と同い年で、昨日の宿でも一緒だった。「同行二人」の手ぬぐい

          続・Buen Camino 2023 あなたも巡礼に出かけてみませんか? ⑨

          続・Buen Camino 2023 あなたも巡礼に出かけてみませんか? ⑧

          8) ナヘラ Najera  6/7(水)  今日は急ぐ必要はないので、いつもよりはゆっくりして6:20に宿を出発した。周囲は平坦な葡萄畑で、風を遮るものが何もなく肌寒い。風邪気味の身体には応える。 それでも荷物が少ないのは何と楽なことか。 昨日、宿で一緒だった日本人男性が快調なペースで私を追い越し、あっという間に見えなくなった。  そのとき突然、携帯が鳴り出した。不安を覚えながら出ると、日本にいる妹からで、長く入院していた姉が亡くなったという知らせであった。巡礼中に起

          続・Buen Camino 2023 あなたも巡礼に出かけてみませんか? ⑧

          続・Buen Camino 2023 あなたも巡礼に出かけてみませんか? ⑦

          7) ナバレッテ Navarette  6/6(火)  緩やかな坂を登って行くと、森の中にログローニョの貯水池と思われる池があった。その周辺が公園になっていて、池には水鳥が遊び、周辺にはリスが動き回っていた。大勢の人たちが散策を楽しんでいた。  本日は体調を考慮して、いつもの半分くらいの距離を歩き、10時過ぎに行動を終了した。身体が気だるく、熱もあるようだ。予備日を1日設定していたが、それを今日と明日で半分ずつ使うようにした。  ただし、アルベルゲが開くまで3時間もあっ

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          続・Buen Camino 2023 あなたも巡礼に出かけてみませんか? ⑥

          6) ログローニョへ  6/5(月)  宿をいつもと同じ6:00に出たが、サンソルは小さな村で、あっという間に村を出てしまった。この時間に出たのは私が一番で、他の人たちはまだ準備の動きすらなかった。一階の出口には頑丈な鍵がかかっており、多分、上階のレストランから出られるのではないかと見当をつけ行ってみると、予想通り簡単に外に出ることができた。  前を歩いているのは一人の男性だけで、途中で追い越した。ゆっくりでもいいが、早い方が昼の暑さを避けることができる。  今日のコー

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          続・Buen Camino 2023 あなたも巡礼に出かけてみませんか? ⑤

          5) サン・ソル Sansol へ   6/4(日)  昨夕の降雨のせいか、朝方は曇って気温が低かったので、午前中は歩きやすかった。途中、林の中では寒けがしてダウンを着込んだ。風邪のせいだろう。今日は、ほぼ麦畑の中を歩いた。高度もあまり高くなく、緩いアップダウンの繰り返しである。右は麦畑、左にはぶどう畑が続き、日本での平らに広がる水田風景を見慣れた目には新鮮で美しかった。 「足にマメ 解熱剤飲む 巡礼路」  途中、道が二手に分かれ、先行する女性の巡礼者が迷っていたが、私

          続・Buen Camino 2023 あなたも巡礼に出かけてみませんか? ⑤

          続・Buen Camino 2023 あなたも巡礼に出かけてみませんか? ④

          4)エステージャ Estellaへ   6/3(土)晴れ、後夕立  朝食には昨日の残りのハンバーガーを食べた。ちょうど6:00に宿を出る。私の出発時間は他の人と比べても早い部類だ。前方に峠があり、ずっと登り坂が続いた。これはもう登山に近い。途中に、見事な黄色い花の群落があって、ちょうど見頃で、その中を抜けた。  私と前後しながらpatagoniaの緑のシャツを着た女性が単独で歩いている。パンプローナのアルベルゲで何度か見かけ、昨日も彼女と一緒だった。なかなかの健脚ぶりで歩

          続・Buen Camino 2023 あなたも巡礼に出かけてみませんか? ④

          続・Buen Camino 2023 あなたも巡礼に出かけてみませんか? ③

          3)プエンタ・ラ・レイナ Puenta la Reina   6/2(金)  5:45に真っ暗な外に出た。仏側のサンジャン・ピエ・ド・ポーから来た人たちは、そろそろ疲れが出てくる頃なので、遅いようだ。昨年見た懐かしいパンプローナの街並みを眺めながら西を目指し、旧市街から新市街へ出て、郊外への道を辿る。やがて、ナバラ大学のキャンパスをかすめて、その脇を通る。1時間ほどで脇にベンチがあったので、そこで朝食を取った。昨日買ったパンとりんご。私の前を犬の散歩や通勤の人、宿で一緒だっ

          続・Buen Camino 2023 あなたも巡礼に出かけてみませんか? ③

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          2)再び パンプローナPamplonaへ  6/1(木) 25℃  スペイン最初のマドリードでの夜は、宿の若者たちの騒ぎ声が夜中まで聞こえていた。私が起きた5時前は、まだその気配が残っていた。「部屋でキス禁止」の張り紙があった。旅は若者が羽目を外す機会となる。  台所にコーヒーが沸かしてあった。スタッフが起きてきて、パンとリンゴをもらって、それを朝食にした。6時過ぎに宿を出ると、街にはゴミが散らかり、ここにも昨夜のよどんだ空気が漂っていた。  ソルの駅はすぐ近くで、問題は

          続・Buen Camino 2023 あなたも巡礼に出かけてみませんか? ②

          続・Buen Camino 2023 あなたも巡礼に出かけてみませんか? ①

          1)再び巡礼へ  これは前年2022年に行ったCamino de Santiago(サンチャゴ巡礼)の40日間の旅の続編である。今回は、その時に残った210km(過去の記事参照)を歩く旅で、期間は2023年5/30-6/15の2週間であった。 5/30(火) カミーノ に戻った!  昨年ゴールまで歩いて気が済んだので、もういいのではないかとも思ったが、200kmを残しているのが気になっていた。行くか行かないか、両方の間を揺れ動き、最終的には4月頃に再び歩くことを決断した。

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          Buen Camino 2022 あなたも巡礼に出かけてみませんか? ㊲(最終回)

          ④男性の髭  スペイン人の身長は日本人とあまり変わらなく、肌の色も濃いので、黄色人種と比較してもあまり違和感がないように思う。そして若い女性は美しく、精一杯、その魅力をアピールしている。  一方、男性の多くは髭をはやしている。学生を除いて、約8-9割がひげを生やしている。高齢になると無精髭というレベルになるが・・・。髭というと、顎とか鼻の下など、顔の一部分に髭を蓄えているというイメージだが、スペインの男性、特に若い男性のそれは、顎から頬にかけて1-2cm程度の薄い帯状になって

          Buen Camino 2022 あなたも巡礼に出かけてみませんか? ㊲(最終回)

          Buen Camino 2022 あなたも巡礼に出かけてみませんか? ㊱

           (36)エピソード ①嫌な思い出  昨日、宿に戻ると、一つの「事件」が待っていた。 私がベッドに置いていた北アルプスで買ったTシャツが紛失したのだ。大したものではないが、ないとそれなりに困る。カバンなども全部調べたが、Tシャツは見つからなかった。さて、こういう場合には、二つの方法がある。 海外旅行にはこういうことはつきものなので、仕方がないと諦めるという対処の仕方と、ややこしいが、敢えてそれに向かい合うことで、そこから新たな経験を得ることができるという方法がある。そこで、後

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          (35)バルセロナの海辺  9/19  時間が空いたこの日は、特別に観光をする訳でもなく、水族館の向こう側に広がる海岸で遊んだ。大勢の人たちが海水浴や日光浴を楽しんでいた。いかにも外国の観光地の海水浴場という華やいだ雰囲気がある。ここが地中海だと思うと、何か不思議な感じだ。  ハワイでは、観光客がサーフィンやパラセイリングなど様々のアクティビティを楽しんでいたが、ここではそういう風景はあまり見られない。特に何をするでもなく、ただボーっと寝転んで、時々談笑して過ごしている。贅

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