生きるために必死になる。「Kingdom Come: Deliverance」
続編の発売を目前に控えたこのタイミングで、滑り込みでクリアしました。
すごくいいゲームだった。リアルすぎる中世を描く、ちょっと人を選ぶゲーム…なのだけど、自分はその世界がめちゃくちゃに刺さった。
仕事に追われていたのに、寝る時間を削ってプレイ時間を捻出していたほど。
何がいいって主人公の「ヘンリー」が驚くほど一般人。
特別な才能もなく、悪友とつるんで、親に甘えて、だらけた日々を過ごす、そんな田舎の青年。
もちろん主人公なので、ヘンリーの人生は劇的に動き出すのだけど、
それはそれとして、ベースが一般人なのではじめは日々を生き延びるだけで精一杯。
平民の彼は文字も読めないし、食事を確保する金もない、酔っ払いにも殴り負ける。
そんな中で少しずつ少しずつやれることが増えて、ようやっと不自由なく過ごせるようになった!いざ冒険へ…!
と思ったら、その辺の道端で農民崩れの野盗にぼこぼこにされて命からがら逃げ出したり…
そうやって一歩ずつ成長していくヘンリーに感情移入して、
あるいは親のように見守っているうちに、厳しくも美しい世界に飲み込まれ抜け出せなくなる。
少し古いゲームだけど世界の美しさや王道ながらも丁寧で熱いストーリー、それを盛り立てる魅力的なキャラクターたち。
ちょっと悪趣味なジョークや、中世ならではの価値観に驚かされたり。
不便で痒いところは多いけど、それを補ってあまりある名作。
1週間後の2025/2/5には続編が発売される。この高揚感を抱えたまま続編に突入できることが嬉しくてたまらない。