【ふつうの軽音部】43話 たまき先輩も神を必要としている

夏帆がこなくなった

自身の暗黒面に気づいてしまった夏帆
このままたまきと一緒にいたら、たまきにイヤなことをしてしまう
だから不登校になった

たまきと夏帆の電話
夏帆がたまきと会話できるまで、何日かたったのがわかる

たまきは優しい
たまきに悪意がないのはわかっている
理性でわかっているが、夏帆の暗黒面は言ってしまう
「自分のやりたいようにやらなあかんで
 せっかくバンドやるんならもっと自己主張せんと」
たまきが言ってないことを代弁する夏帆
まるでたまきが自己主張しなかったからこんな結果になったんだと、たまきのせいで私はこうなったんだと言わんばかりの言動
たまきがやりたいことがあると言ったわけじゃない
勝手な憶測による夏帆のおしつけ
たまきは悪くないと思っているのに、たまきと話すと暗黒面が出てしまう夏帆

夏帆ちゃんは自分のイヤな面を理解している
たまきはいい子だと分かってる
でも話すと言っちゃいけないことを言ってしまうとわかっていたんだろうな
だからだまって部活を辞め、学校をやめようとし、しばらくたまきと話をしなかった
落ち着いてから電話にでたけど、やっぱり暗黒面がでてしまった
たまきのように輝いている人間をみると、自分の醜さ黒さがでてきてしまう

夏帆が軽音部に入ったのは、喜田くんと近づきたいから
音楽なんて本当はどうでもいい
軽音部は手段であって目的は喜田くん
そこに後ろめたい思いがあるから、たまきは本当はやりたいことあるんやろと分かったふうなこと、皮肉めいたことを言ってしまう

夏帆のこと何も知らんかった

たまきは夏帆のことを知らなかった
だから夏帆の苦しみに気付かなくて当然
でも本当か?

本当は夏帆のコンプレックスに気づいていながらも、気付かないふりをしていたたまき
「何も知らなかった」ではなく、「わかっていたけど知ろうとしなかった」たまき

知らないままで、ひかり先生みたいなバンドをやって、楽しくできると思っていたたまき
でもそんなふうにはならなかった
たまきが「知らないフリ」をしていたことが夏帆にわかったのかはわからない
でも夏帆は離れていった

根も葉もない噂の出どころ

犯人は夏帆とたまき以外のバンドメンバーの二人
おそらく二人は夏帆の味方をしたわけじゃない

このバンドはたまきだけが主役
他のメンバーはたまきのおまけ
そんなコンプレックスは夏帆以外の二人も持っていた
「たまきがボーカルをやればいいのに」
そんな空気をバンド内で作っていた二人
それで夏帆が傷つくことをわかっていてやっていた二人
案の定、夏帆が心を痛めてバンドを抜けてしまった
それだけではなく学校を辞めることになった

二人はそこまでの結果を求めていなかった
夏帆がボーカルを辞めるくらいは思っていただろうけど、学校を辞めるまで追い込まれていたとは予想しなかった
実質的に夏帆を追い詰める協力をした二人
自分たちのせいで夏帆が学校を辞めることになった
そうは思いたくない、思われたくない
だから、たまきを悪役にした

たまきなら大丈夫
たまきは可愛い 歌も上手い 恵まれている
だから少しくらい痛い目にあってもいい
それが平等なんだと思ってしまう
本当は悪くないたまきを悪役にすることを正当化した二人

たまきはそんな二人を悪く言うこともしなかった
もしかしたら、怒られたほうが対等な関係になれたかもしれない
たまきの傷ついた心をむき出しにして、二人を責めたらもしかしてたまきも「特別」じゃないと気付いたのかもしれない
でもそうしなかった
「怒ることすらされなかった」二人はおそらうそう思っただろう
たまきに見下されていると思ったまま、他人を傷つけた罪を背負うことなく、クズのまま軽音部を辞めた二人

夏帆との会話

直接たまきに謝罪する夏帆
嫉妬していたことを話す夏帆
全てが吹っ切れたような顔で、なにもかも分かったような顔で話す夏帆
何度も謝罪する夏帆
それでいながら、たまきの話は聞かない

夏帆はたまきの言葉を聞かない
夏帆は勝手なイメージをたまきに押し付けて、分かったようなことを言う
たまきは「特別」
そうあってほしい願望を押しつける

軽音続けてなんの意味があるのかわからなくなっちゃった

喜田くんにバンドを誘われる
でもなんのためにバンドをやってるのかわからなくなるたまき
ひかり先生のバンドを見て、軽音に憧れた
あんなふうになりたかった
だからバンドを組んだ
夏帆がボーカルを希望したからやらせた
たまきは別に歌いたいと思っていたわけじゃないはず
だから、やりたい人がやればいいと思っていた
楽しくバンドをやりたいと思っていた

でも、全力じゃなかった
音楽に全力じゃなかった
バンドに対して真摯じゃなかった
ひかり先生のマネごとをして、ひかり先生をそばに感じることをしたかっただけのたまき

ひかり先生と会う

初恋のひかり先生
ひかり先生ならわかってくれる
勝手な思い込みで会いにいく
ひかり先生はまだ自分が憧れたひかり先生でいてくれると思っていた
弾き語りを続けていると思っていた

でもひかり先生は弾き語りをしていない
それだけじゃなく、結婚する準備していた

聞いてない
聞かされていない
ひかり先生にとって、たまきはその程度の存在
たまきが勝手に憧れていただけのひかり先生
バンドをしてかっこよかったひかり先生はもういない
所詮たまきが思い込んだだけの幻想でしかなかったのか?
そんな初恋の終わり
失恋

「今さらひかり先生に会ってどうするつもりだったの?」
「夏帆のことよ最初からわかってたんでしょ?」
「そんなだからあんたはずっと
 ひとりぼっちなんだよ」
たまきの心の声
元は誰かに言われたのかもしれない言葉
たまきを責め、嘲笑う声

そんな声を塞ぐ耳栓
イヤホン 音楽という耳栓

心の声を、歌で、音で塞ぐ

歌う意味、自分の内なる声を歌に乗せて出したい
喜田くんにバンドをやりたいと伝える
歌いたい歌がある
目覚めたたまき

感想

たまき先輩も「神」を必要とする存在だったんだな
もう少し生まれるのが遅ければ、はーとぶれいく入りしていただろうたまき先輩
でもたまき先輩が必要としたときに、はとっちがいなかった
なら自分がやるしかない
喜田くんが支えてくれた

次回はおそらく文化祭のシーンのはず
たまき先輩の軽音部の集大成がバンドで表現される
たまき先輩の歌が夏帆に届きますように

たまき先輩の心が、神によって浄化されるシーンもあるはず
それはもうちょい後になるかな?
今回は神であるはとっちがたまき先輩の心を受け取るターンかな?

次週も楽しみだ


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