【ネガポジアングラー】10話 やっぱり鬱回きましたよ

町田さん検査入院

スケボーですっころんだ町田さんのお見舞い

入院先はツネヒロの病院か
定期検査とか行ってないのかな
行ってないんだろうな

アジを捌くツネヒロ

「また前みたいにいなくなるんじゃないかと思った」

朝からお腹いたい
冷蔵庫の奥にあったちょっと前に釣ったアジの刺し身

ヒロって以外と心配症だよね

「あと2年で人生が終るとわかったらどうする?」
「どうせ長生きできないって」
可能性を考えてしまった躑躅森

ランカーのジーバス釣りにいこう

釣り上げたハナちゃんは先に帰る
残ったツネヒロの躑躅森

二人きりになったツネヒロに問いかける躑躅森
「お前言ったよな
 どうせ長生きできないって、あれ冗談だよな?」

躑躅森と弟のキャッチボールの思い出
「弟いるって言ったよな
 3年前に死んだんだ病気で」
やっぱりかー

病気の事を語るツネヒロ

「正直今どうなっているかわからない」
「いけよ 一緒に行ってやるから」


「躑躅森のおじさん来ました」

3年前に家を出ていった
病気だったことは間違いありません
せめて弟の墓参りくらいには顔を出せと

ん?
何かうしろめたいことかをあるのか?
「貴明のリールがいい
 貴明の使ってるのがいい」
キャッチボールの思い出
リールをあげると釣りをしたくなる
貴明が病院抜け出して釣りでに連れて行って、そこで…か?

まだってどういうことだよ?

「逃げてたらなんも解決しねーぞ」
「自分だって逃げてんじゃん」
言っちゃった

「なにがあったか知らないけど大事なことから逃げて、目をそむけて結局オレとかわんないじゃん
 墓参りくらいいってやったっていいだろ!」
「カンケーねえだろ!お前には!」
見たことない躑躅森

「なんだよ 結局かよ
 なにが心配してるだ 
 いろいろ言ってたけど「関係ない」んだろ
 結局はさ、他人事なんだろ」
「お前にオレのなにがわかるっていうんだよ」
「お前だって!オレのこと、なにがわかるっていうんだよ
 こわいんだよ滅茶苦茶怖いんだよ
 今日がもうこないかもしれないの」
鏡にうつる躑躅森の顔
いつもずっとツネヒロには優しい顔をみせていた躑躅森の顔が歪んで引きつっている
「考えただけで手が震えてどうしようもないんだよ」

逃げた躑躅森

置いてかれたツネヒロ
荒れる

頼りにしてたのに
信頼してたのに
ツネヒロには躑躅森がかっこいい生き方をしているように見えていた
そんな躑躅森に憧れていたんだと思う
自分も躑躅森みたいに前を向いて進もうとしていた

でも、躑躅森も同じだった
躑躅森も逃げてただけだった
ツネヒロに優しくしていたのは、誰かの、弟の代わりってだけ
躑躅森はツネヒロを通して弟に触れていただけで、
躑躅森はツネヒロを見ていなかった
躑躅森もツネヒロと同じで逃げているだけだった
所詮他人だった

二人とも逃げてるだけの弱いものだった
ツネヒロが憧れた強い躑躅森は幻想だった

暴れるツネヒロ
やり場のない怒り、裏切られたかのような思い
でもマグカップを壊そうとした手が止まる
思い出、優しかった躑躅森
それは本当のこと

逃げる躑躅森は泣いていない
優しい顔、仮面が剥がれたかのような無表情

号泣するツネヒロ
悪いのは躑躅森じゃない
前を向いていなかった自分の弱さが溢れ出す

友達を失った

感想

やっぱりはじまった鬱回
最初に余命の話が出ていたから、この流れは必然的だよな
でもツネヒロだけだと思ってた
躑躅森の闇もあふれるとは思わなかった

ツネヒロの想い
信頼できる友人だと思っていた躑躅森
自分と違って強いと思っていた躑躅森
そんな躑躅森も弱い人間だった
自分と同じ弱い人間だった
所詮他人だった
自分の苦しみも受け止めてくれないし、躑躅森の苦しさも話してくれない
そんな他人だった

他人との距離感がわからないツネヒロ
グイグイくる躑躅森の距離感に居心地のよさを感じていたツネヒロ
躑躅森を他人じゃないと思っていたツネヒロ
でも、それは幻想だったと思ったんだろうな

所詮自分は一人と思い知った
悔しくて悲しくて惨めで辛い
期待して失望して依存してたことを思い知った
アイツの苦しみをわかってやれなかった
アイツは苦しみをオレに伝えてくれなかった
オレも苦しみを伝えなかった

躑躅森を傷つける気はなかったはずなのに、甘えた反抗期みたいな態度で接して、躑躅森を傷つけてしまった

だから壊れた関係

いろいろな感情がぐしゃぐしゃになって溢れ出すツネヒロの涙と
いろいろな感情がぐしゃぐしゃになって表情が固まる躑躅森


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