GDP(国内総生産)④-実質GDPとGDPデフレーター-
名目GDPと実質GDP
名目GDPとは、国内で生産されたモノやサービスの、実際に市場で取引されている価格に基づいて推計された値。名目値では、インフレ・デフレによる物価変動の影響を受ける。
実質GDPとは、ある年(基準年)からの物価変動の上昇・下落分を取り除いた値。物価変動を考慮した後の実質的な成長が分かる。基準年は前年としている(連鎖方式)。
GDPデフレーター?
名目GDPを物価変動の影響を取り除いた実質GDPに調整するときに使われる指数。
デフレーターとは、「しぼませる」などの意味合いがある。物価が上昇した分だけ膨らんだ名目GDPを、GDPデフレーターを用いてしぼませることにより、実質的なGDPを導出するための存在。
物価が上昇している場合は、「名目GDP>実質GDP」
物価が下落している場合は、「実質GDP>名目GDP」
GDPデフレーターが上昇すればインフレ圧力が強く、下落すればデフレ圧力が強いことを示す。
基準年の実質GDPは名目GDPと同値になるため、基準年のGDPデフレーターは100となる。