見出し画像

青い空と広い道路の町

戦争が終わって、まだそれほど経っていない、1950年代頃の、瀬戸内の町が写った映像を千葉県の古い民間のホールで観た。

くすんだ色のリュックと運動靴を履いた人々が近くの席に座っていて、自分も同じような恰好をしていた。

映像の中は明るい昼間で、間隔の広い道路と青い空、木でできた家家。笑っている人たちの歯や飲料と薬の看板が写っていた。

ホールを出て駅前の中華料理屋に行きラーメンを食べた。曇り空、電線と白と灰色のビル。ステッカーが張られた自転車がとめられていた。

映像に写った過去の町の質感に、感じるものが確かにあったなら、この町も撮っておくべきと思った。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?