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月様美の紫式部vol.38,39十三夜

木犀の 闇にまぎるる 十三夜 
              ウタコ

やっと秋の気配の令和6年。
とはいえまだまだ衣替え気分にはなりませんね

さて、大河ドラマ
#光る君へ
も、スピード感アップしてまいりました。
今回も2本続きの鑑賞おぼえ書き。

38回 まぶしき闇
39回 とだえぬ絆

この時代の政治状況も大変なものだと存じます。
まさにまぶしさであり闇であり…。闇を放つ者もまたまぶしき存在。
ひとつの形をなす陰陽、どちらになっていくのか。

清少納言、紫式部
定子、彰子
伊周、道長…

伊周の呪詛やら、女流作家の誕生、和歌、貴族たち平安のキラキラと感じる文化も政なしでは語れない。
次第に「政」を感じるドラマになってきました。

いったい誰に仕えているのか。
何を彼らは目指しているのか。
そして、月のように満ち欠けを繰り返す。
どの形で終わるのか。

38回の道長のセリフ
「家の繁栄ではなく揺るぎなき力を持ち
民のために政を行うこと」
は印象的で、奇しくも選挙間近の令和の世に投げかける。

さて、39回は悲しい回でございます。
伊周さまの最期、まるで最期は息子へ呪詛をかけたな。
桜の花は雪の見立て。
平安的な悲しくも美しき最期の風景。

そして、前半のまひろが暗ーい時にも明るい笑顔が救いであった弟 惟規くんの出世からの急逝。覚悟はしていましたが、やはり悲しかった。いとよ、同じ気持ちさ。
辞世の歌の文字でより悲しみが深くなる。
様々なエピソードが蘇ります。
#惟規ありがとう

物語は一条天皇の後継問題が現実味を帯び、ますます貴族たちは気が休まらない。
『源氏物語』と重なりあっていく。
道長が定子の子 敦康と中宮彰子の関係を見て
光源氏になっては困るというところは可愛かったな。
天皇始めみんな熱心な読者で、リアルと物語を行き来している。

そして「紫式部日記」読者であるウタコいち推し彰子さまの
「宿命に抗わず その中で幸せに」
というセリフは、常々感じている
「消極的かつ積極的な生き方」である。

うーん、結局陰陽という点に落ち着いていく。

みやこにも こひしき人の おほかれば
なほこのたびは いかむとぞ思ふ

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