カニに連れられて初めてのタンガとり
ご近所の小学生から、
「カニとタンガ」のカニTシャツを描いて欲しい
という依頼を受けた。
タンガとはテナガエビのこと。
少年は最近タンガをとりに行ったらしい。
タンガ、、、、描いたことがない生き物だ。
でも、足が8本とハサミがあるところはカニと同じ。
わたしにも描けるかもしれない。
ネットで画像を検索すると目がくりんとしててかわいい!
カニを描くときのようにうっとりしながら描けそうだ。
そうと決まれば、まずはタンガをとりにいこう。
写真を見ながらどこかの知らないタンガを描くよりも
出会ったことのあるタンガを愛おしみながら描きたいのだ。
早起きして、
依頼主の少年がタンガをとったという川へ出かける。
果たして、初心者のわたしにタンガがとれるのか。
川からつながる海に朝陽が反射して眩しい。
その光の中にひとりでいると
自分が小学生でタンガとりをしている
夢をみているような気がしてくる。
水面に目をこらすと、、、
大きなタンガが1匹!
いた!
持って来たタモですくおうとするが
後ろにピョーンと素早く逃げられる。
そうか、タンガは後ろに飛べるのか!
そこから、
タンガをみつけたら
そっと後ろにタモを構えて
前から手を動かしてタンガを驚かせる
という戦法でいくことにした。
すると、案外簡単にとれてしまうではないか。
とれはするが、最初に見たような大きなタンガがいない。
5匹目でやっと中くらいのタンガがとれたので
それでよしとした。
思う存分、観察し戯れた後は、
タンガたちには唐揚げになっていただいた。
仕方あるまい。
心からの感謝を捧げていただく。
とんでもなく美味で、
今度は冷えたビールといただこうと心に決めた。
そして、
「カニとタンガ」カニTも
なんとか仕上がった。
タンガ、、、、なかなかかわいいではないか。
このTシャツのカニとタンガはきっと〝なかよし〟だ。
気に入ってもらえるといいなあ。
カニTシャツを描いていると
こうやって、新しい出会いがあり
思いがけない方へ連れて行ってもらえるので
とても楽しい。
そう、わたしは、
カニの甲羅にのってゆくのだ。
星空の向こうまで
ゆくのだ。
あおきさとみ
カニ宇宙 https://kani-uchu.webnode.jp/
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