あおきさとみ

奄美大島在住。カニアーティスト。 カニのことがとても好きです。 特にベンケイガニやカクレイワガニなど陸生のカニにキュンとします。 カニ宇宙 https://instagram.com/kani_satomi?r=nametag

あおきさとみ

奄美大島在住。カニアーティスト。 カニのことがとても好きです。 特にベンケイガニやカクレイワガニなど陸生のカニにキュンとします。 カニ宇宙 https://instagram.com/kani_satomi?r=nametag

マガジン

最近の記事

奄美の星空〜写真・アート〜展2023 大分前に終わりましたけれども!作品ふりかえり②

たまたまスケッチブックを開いたら、 昨年作品を作る前に描いたメモが出てきた。 そうだった。 作品のことを振り返って言葉にしよう宣言をしたまま noteを放置していた。 大分おかしなタイミングであるが せっかくスケッチブックを開いて思い出した作品について 記録しておこうと思う。 「じぶんで  やりたいとおもったこと  できた?」 よし。 だいじょうぶだから がんばろう って思った。

    • 春のミニカニ講座④「うたう」自分の呪詞をつくりました

      2023年3月30日は、ミニカニ講座④「うたう」でした。 かつて島では、言葉に呪力があると考えられていました。 動植物はもちろん石や木や森羅万象すべてのものに 霊魂が宿っていると考えるアニミズムの世界観の時代です。 言葉にも霊魂(言霊)があり、 言葉にだしたことは現実を動かす力があると考えられていました。 今回の講座の前半では、 どのように呪力のある言葉を使っていたのかをお話しし、 島で使われていた、呪詞の例をご紹介しました。 例えば 雷避けの呪詞 「ひょーむとぅ く

      • 春のミニカニ講座③「語る」登場物になって語りました。

        2023年3月23日は、ミニカニ講座③「語る」でした。 わたしが今日の題材に選んだのは 「スディル(巣出る)=脱皮のこと」に関わる昔話です。 「スディル」とは脱皮のこと。 かつて南東では、脱皮すると若返ると考えられており 蛇やカニ、蝶など脱皮する生き物は 不死の象徴として神聖視されていました。 それが、昔話では、もともと人間も 脱皮していたというのです。 人間が脱皮していた頃の様子が描かれた 宮古島の昔話があったので その部分をご紹介しましょう。 とてもおもしろい。

        • 奄美の星空〜写真・アート〜展2023無事に終わりました!作品ふりかえり①

          カニアーティストとして初の美術館展示 無事に終わりました。 ・・・とここまで ふりかえるつもりで書いたまま もうひと月以上経ってしまった。 わたしは自分がやったことをすぐに忘れてしまうので やったことを記録に残しておこうと 思いはじめたのはほんとにこの1、2年のことだ。 ひと月前のことでももう記憶が薄いが ゆっくり思い出してみようと思う。 今回、まずは、自分のカニ活動を言葉ににすることに挑戦した。 なぜわたしがカニに魅かれるのか。 カニの活動にどんな想いをもっているの

        マガジン

        • 2023奄美の星空グループ展
          3本
        • ミニカニ講座
          19本

        記事

          春のミニカニ講座②「祈る」祈りの儀式を創りました。

          2023年3月16日は、春のミニカニ講座②「祈る」でした。 まずは、奄美大島で行われていた イジャシハジメ(出し初め)という産育儀礼について ご紹介させていただきました。 イジャシハジメは生後7日目に 新生児を戸外にだし初めて太陽の光をみせる儀式です。 7日目までは悪霊がうろついているため 親子は産室にこもっていないといけないとか。 イジャシハジメの日の朝には 蓋付きの椀に元気な子蟹を3、4匹つかまえてきて それを庭に敷いたムシロの上で 祖母に抱かれた赤ちゃんの額に這わ

          春のミニカニ講座②「祈る」祈りの儀式を創りました。

          春のミニカニ講座①「うまれる」うまれました。

          2023年春のオンラインミニカニ講座がいよいよはじまりました! 本日は第1回目「うまれる」でした。 まずは、わたしの大好きな民俗学者で文筆家の谷川健一さんの、 「海の夫人」の一節を題材に、「うまれる」にまつわるカニのことに 思いを馳せました。 この部分を読まれた参加者のおひとりが絵が描けそうとおっしゃっていました。 古代の人々の世界観、死生観がイメージできる、わたしのとっても好きな文です。 後半のミニアートワークでは、 上記の世界観を前提とし、現世と常世を行き来するもの

          春のミニカニ講座①「うまれる」うまれました。

          春のミニカニ講座第1日目のテーマは「うまれる」

          今週の木曜日から 2023年春のミニカニ講座(全4回)をはじめます。 各回のテーマは、①うまれる、②祈る、③語る、④うたう、です。 春、新しく動きだすエネルギーからイメージしました。 カニの民俗文化を探究し、 各自の内側に広がる無意識の波打ち際をあそびながら、 新しい気づきや自分へのメッセージなどのお土産を得る。 そんな講座になるといいなあと考えています。 小さなカニたちの声がみなさんに届くように、がんばります。 3月9日第1回のテーマは「うまれる」。 命の巡りの中で

          春のミニカニ講座第1日目のテーマは「うまれる」

          かに座の満月、藍色に染めた板にカニを描きはじめた。

          カニでグループ展に参加することになった。 場所は、なんと田中一村記念美術館である。 1月28日からはじまる 「奄美の星空 写真・アート展」で 展示の壁を一枚いただいたのである。 美術館でわたしのカニが展示されるなんて まるで本当のカニアーティストではないですか! 人生がおもしろいことになってきたぞ。 今年最初のきょうの満月は、かに座の満月。 昨年からずっとあたためてきたカニイメージを いよいよカタチにしはじめる時が来たのである。 カニを描くための板は 昨年2022年1

          かに座の満月、藍色に染めた板にカニを描きはじめた。

          初夢に正直に伝える勇気をもらった

          初夢はうんこの夢だった。 夫に話すと 「夢にうんこがでてくる率やたら高くない?」 と言われた。 確かにそうかもしれない。 でも、夢の中でうんこを食べていたのは夫の方ではないか。 そう。 今年の初夢は夫がうんこを食べる夢だった。 学校のようなたくさんの部屋がある大きな施設でイベントが行われていた。 そこでなぜかわたしたち夫婦は袋に入ったうんこを持ち歩いている。 うんこはちょっと乾き気味で硬めのものだった。 わたしはにおいが気になるので袋の口をしっかり閉めて どこか大きなゴミ

          初夢に正直に伝える勇気をもらった

          2022年最後の新月会を終えて虹の門をくぐれそう

          2022年12月23日の朝 玄関をでたら大きな虹の門がありました。 今年最後の新月会の日です。 新月会では 今年1年をふりかえった後、 2023年に想いを馳せつつ コラージュを作りました。 わたしの2022年ふりかえりは以下。 ざっくり4つの時期に分けて その時期にタイトルをつけています。 1ー3月 整理整頓とお別れ 4ー6月 新しいはじまり 7ー9月 人間界で生きる覚悟を決める 10ー12月 新しい希望の中スタートを切る 今年は、11年前から受講していた 表現アート

          2022年最後の新月会を終えて虹の門をくぐれそう

          新月の夜にコラージュをする理由

          この春から毎月新月の夜に、 【新月会】なるものを オンラインでひらいている。 毎月新月の夜に 決まったことをするのは 月のリズムで生きるカニのようで いいなあと思ってはじめた。 【新月会】は、 コラージュを通して自分の内面を旅し、 その作品や体験をシェアする会だ。 自分の現状を客観視したり、 未来への祈りをカタチにしたり、 今の自分に必要なことを 探求したりするための時間。 仲間とシェアすることで 自分だけでは気がつかない 発見があったりもする。 コラージュとは、

          新月の夜にコラージュをする理由

          森羅万象メタモルフォーゼ

          文化の日に行われた 「針突のこころ」というイベントに参加した。 カニ文化に興味があるわたしにとって 錚々たるメンバーが登壇されていて とってもおもしろかった。 カニの針突について 喜山荘一さんに質問をしてみたので 忘れぬうちにメモしておく。 その後 話が芋づる式に膨らんでいって 脳がピカピカしたが、 時間がなくて、理解しきれていない。 もっとお聴きしたかった。 直接カニとは関係ないが、 捕食についての考え方が非常におもしろかった。 わたしの記憶なので曖昧な部分もあるが

          森羅万象メタモルフォーゼ

          彼女は煙草片手に「脱皮ってけっこう疲れるんだよねー」と目を細めて言った。

          9月22日のミニカニ講座は、 「脱皮」がテーマでした。 まずは、 「かつては人間も脱皮していた」という記述のある 宮古島の昔話や豊年歌を紹介しました。 そして、 参加者それぞれにとっての「脱皮」について考えてもらったり、 「わたしは脱皮ができる人間です」という書き出しでライティングをしたりして、 「脱皮」について思い巡らせました。 ・脱皮は疲れる ・脱皮は不純物を身体の表面に集めてその皮を脱ぎ、純粋なものになるイメージ ・脱皮は命がけ(脱皮後のカニの皮の薄さ) ・危機や

          彼女は煙草片手に「脱皮ってけっこう疲れるんだよねー」と目を細めて言った。

          わたしたちが脱皮しないはずがない 〜単発ミニカニ講座やります〜

          南島では、 脱皮や雛の孵化のことを「スディル(巣出る)」といい、 新しい生命の出現を意味したといいます。 蛇やカニのように脱皮をする生きものは 死と再生を繰り返す不死の生き物として 一目置かれていたようです。 最近調べ物をしていて おもしろいことがわかりました。 宮古島の昔話によると かつて人間も脱皮する能力があったというのです。 ある時、人間は蛇との競争で負けて その能力を奪われたとか。 宮古島の豊年の歌にも カニが脱皮することと ひとが脱皮(再生)することが 歌われて

          わたしたちが脱皮しないはずがない 〜単発ミニカニ講座やります〜

          ひょっこり出会える偶然は必然で大きな流れの中に布置されたもの

          第11回目(8月25日)のミニカニ講座は、 「夜空とカニ」がテーマでした。 夜空とカニといえば、やはりかに座! かに座にまつわる物語や神話、 かに座の真ん中にある星団について お話ししました。 例えば、蟹座は 中国では、不吉な星座とされている一方で  インドや古代エジプトでは吉兆の星座とされています。 そんな風に 古代の人たちは 星空を眺めながら いろいろなものをみて 想像を膨らませたのだなあと 思い巡らせました。 そこで、 わたしたちも 古代の人の気持ちになって

          ひょっこり出会える偶然は必然で大きな流れの中に布置されたもの

          世界にはバランスが大事

          第10回(8月18日)のミニカニ講座は、 「カニと昔話」でした。 今回は、宮古島に伝わる「蟹報恩」のお話を扱いました 宮古島付近には、カニの針突紋様が伝わっていたりして 琉球弧の他の島々よりも カニ色が濃いイメージがあります。 「蟹報恩」のお話は、 ツルツルの大ムカデ(山んかざ)に狙われている娘を その娘の家の豚の餌を食べていたカニが 群れになって助けるというお話。 山んかざの足を一本一本カニが噛んで倒したので その後、その家では、家にカニがいても取らなくなったという。

          世界にはバランスが大事