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子供の力を信じ続けること

息子に続き、娘も総合3位でソウル代表になりました。


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長く暗い ”スランプ” というトンネルを抜けて、彼女らしい笑顔を久しぶりに見た気がします。


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長いスランプを超えるまで

2020年冬から娘にとって大変な時期でした。ライバルでもあり、一番の友達が親とコーチとの問題で辞め、切磋琢磨する同年齢の仲間を失い、見て学ぶ先輩もいない環境となり、体操への意欲がグッと落ちていきました。コロナもあり、その後大会はすべて中止、青少年代表選手になったとしても合同練習はオンラインでするため、選手間の会話もなく、寂しさが募っていきました。

運動選手としての目標は次の大会です。しかし、その大会が未定になり、いつ試合があるかもわからない状況での練習は、行先のない地図に立っているような感じだったのでしょう。その間、体の成長は著しく変化し、背も高くなり、体も重くなり、支えるだけの筋力もなく、思うように技術が出来ない自分に苛立ち

”自分には才能がないのではないか?” 

という疑心と本人の心の中は複雑だったと思います。今年の正月には

「私、体操を辞める。6年生の最後の試合で体操を辞めるから」

と言ってきた。私はその時、一言だけ言いました。

「今はスランプで思うように動かないかもしれないけど、最終ゴールを決めたのなら、その日を最高の最後にできるように努力をしないさい」

その後、”行きたくない” ”やりたくない” と行っても、自分との約束を果たすことを思い出させることだけをしてきた期間でした。


子供がスランプに陥った時

子供がスランプに陥った時、一緒に考えてあげることも必要だが、本人の想いを尊重していくことも大切だと思っている。スランプをいつ抜け出せるかは誰もわからない、わからないからこそ本人が一番不安なのだ...でも必ずその暗闇の扉が明けることを知っている大人だからこそ、早急な判断、早急な決断をさせない事も大切だと思っている。

時間を与える、その代わり中途半端に諦めさせない。『明けない夜はない』ように『抜けられないスランプはない』周りの期待に応える必要なんて、これっぽちも無いのだ。

”誰かのためではなく、自分の為に”

”誰かのために勝つのではなく、自分に勝つ” 

ことが最終的な勝利だと思う。それは、小さな子供でも大人でも同じことが言える。親は、自分に勝たせてあげられるようにそっと寄り添い、倒れそうになる時に支えてあげ、一人で歩き出せることを信じ続けて応援するしか出来ないのだ。

可能性の扉を閉める時は本人が閉めた方がいい、しかし閉めるタイミングを早めないように見定めてあげるのも、大人の経験があるからこそ出来ることだ。

以前も語ったように『塩梅』だ。スランプを抜け出した時の感覚は何事にも代えられない『勝利感』を感じるものだ。

諦めなかった自分を褒め、慰めることができ、諦めなかった自分に感謝し、確実に自分の足で一段階段を上がった感覚...

人生には何度もスランプは来る。それはスポーツだけでなく人間関係でも、仕事でも起こる事だ。スランプを言い訳にすることなく、淡々と今を大切に努力していく中で、必ず新しい光が指す方向が見えるものです。


親として

今回、娘が過ごした1年半を見てきながら、改めて『親』としてどうあるべきかを考えた期間でした。結局『乗り越えていけると信じて待ってあげる』それしかないのだなって改めて思いました。

多くの言葉は必要ありません。子供は子供で自分の事をわかっているものです。親の言葉を聞きたくない時だってあるでしょう。しかし、時間が過ぎれば ”するめ” をかじったようにその言葉に味が出てくるものです。自分で乗り越えられるように最高のサポーターとしての役割を果たしていきたい。

手を出し過ぎない、ほど良い塩梅を見つける

母としてこれからも、3人の子供達一人一人との付き合い方を研究しないといけません。親としている以上、この道のりは続くのでしょうね。

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