追記 薬機法とネットワークビジネス
昨年の8月に薬機法が改定され、更に厳しいものになってしまっている事を皆さんはご存知でしょうか。
ネットワークビジネスには様々な商材があります。
中でも…サプリメントをはじめとする健康食品がそのほとんどで、次に多いのが化粧品でしょうか。
最近では水素水や塗ったり貼ったりするタイプの成長ホルモンやミトコンドリア、なんと麻薬を使ったCBDまで出てきました。
しかし私は身体に影響する商材のビジネスには積極的には参加しませんでした。
理由は薬機法です。
外科病棟に所属していた時、殆どが癌の患者様ばかりでした。
ご家族の中には、少しでも長く生きてほしいと、様々な高額商材を使用する方も少なくはありませんでした。
そのお気持ちは痛いほどよく分かります。
しかし、どのようなお話を聞かされたのか、その商材だけを信じ病院の薬や点滴を拒否される方も多くいらっしゃいました。
これが医療の現場が抱えている深刻な問題なのです。
医学的な知識のない方が医療の現場のことや薬を悪者のように吹き込み、さも自社のサプリを飲むと「アレが治るコレが治るがんが治る」かのようなトークを繰り返し・・・。
残念ながら病院の治療を拒否されてサプリのみの治療で早く命を落とす、そんな現状が実際にあるのです。
だからこそ薬機法は年々厳しさを増しているのです。
医療に従事している私の意見として、サプリメントというものはあくまでも栄養補助食品。
身体に足りない栄養素を補った結果身体のバランスが良くなり結果的に症状が改善されたという例はあるかもしれません。
ある程度のプラシーボ効果はあったとしても、
サプリメントで病気や症状が良くなるということは絶対にないはずです。
だからと言ってサプリメントを否定しているわけではありません。
病院の治療もキチンと受けてほしいのです。
そして中途半端な知識で、病気と戦っている命がかかっている人に間違った情報を与えないでほしいのです。
私たちは医療の最前線で、もっと楽にもっと長く
生きられたであろう方たちをたくさん見てきたのです。
それは、癌の方たちだけでは無く、高血圧や糖尿病などの生活習慣病の方々、治らないとされている難病の方々までもが同じような状況に陥っていらっしゃる方々が後を絶ちません。
看護師という立場から言わせて頂くなら、『これで治る!』という商材はありません。
だから私は身体に影響する商材のビジネスには積極的には参加しなかったのです。
改正薬機法では自分自身の体験談を話すことも禁止されています。
病気の改善を示唆することになるため「病名」を出すことすら禁止されています。
「食前に飲むと良いよ」は医薬品と誤認させてしまうのでこれも禁止です。
つまり身体にまつわる商材のネットワークビジネスは、
説明で何も言えないのです。
言ってはいけないのです。
それは命を守るためなのです。
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【目次】
■序章『看護師トモ子の副業ナースコール』
■第1話『子どものころの夢=決心』
■第2話『結婚の理想と現実・・』
■第3話『死の覚悟をした出産』
■第4話『フリーターとワンオペ生活』
■第5話『職場復帰で感じた恐怖』
■第6話『新世界!ネットワークビジネスとの出会い』
■第7話『まさかの投資詐欺?!』
■第8話『儲かる魔法はない!』
■第9話『DX・CX』
■第10話『これぞインターネット集客』
■第11話『最終章』
■追記『薬機法とネットワークビジネス』