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11.地域包括ケアシステム

■地域包括ケアシステムについて述べなさい。


■地域包括ケアシステム(400字相当)

地域包括ケアシステムとは、高齢者の暮らしを、その住み慣れた地域で、医療・介護・福祉などが一体となって支えようとする仕組みだ。そこで課題とされているのは、医療と介護の連携不足介護職の人手不足広まらない住民参加だ。こうした現状への対応策として、まず求められるのは、IT化・ネットワーク化の推進だ。関係者が高齢者の情報を共有することで、総合的で、細やかな支援が可能となる。また、介護職の人手不足対策としては、賃金上昇を含めた待遇の改善、外国人スタッフの雇用促進などが考えられるだろう。最後に住民参加の問題だが、たとえば小中学校や自治会による声かけ運動見守り運動が、地域ボランティアへの関心を高めていくはずだ。★誰もがやがて老人になる。高齢者が暮らしやすい地域は、未来の自分が暮らしやすい地域であることも理解しておくべきだ。(360字)

※★印の後の文章はなくても、小論文としては成り立つと思います。
※地域包括ケアシステムの五つの構成要素は、医療、介護、住まい、生活支援、予防。

■地域包括ケアシステム(600字相当)

地域包括ケアシステムとは、高齢者の暮らしを、その住み慣れた地域で、医療・介護・福祉などが一体となって支えようとする仕組みだ。そこで課題とされているのは、医療と介護の連携不足介護職の人手不足広まらない住民参加などだ。こうした現状への対応策として、まず求められるのは、IT化・ネットワーク化の推進だ。医療や介護職だけでなく、保健師や福祉担当者が高齢者の情報を共有することで、より総合的で細やかな支援が可能となる。健康相談や診療のリモート化は医師や看護師の負担を減らすし、「withコロナ」の時代の要請でもある。また、介護職の人手不足対策としては、賃金上昇を含めた待遇の改善、外国人スタッフの雇用促進などが考えられる。そして、健康寿命がのびている今日、これからは自助を望む高齢者も増えるだろう。そうした場合、担当職員だけでなく、地域住民の参加による生活支援が求められる。たとえば、小中学校や自治会による声かけ運動見守り運動が、地域ボランティアへの関心を高めていくはずだ。誰もがやがて老人になる。高齢者が暮らしやすい地域は、未来の自分が暮らしやすい地域であることも理解しておくべきだ。(487字)

■地域包括ケアシステム(800字相当)

地域包括ケアシステムとは、高齢者のQOL(生活の質)を保つ暮らしを、その住み慣れた地域で一体的に支えようとする仕組みだ。現在、全国5000カ所以上地域包括支援センターが置かれ、医療や介護だけでなく、保健、福祉、生活支援に関わる活動を行っている。そこで課題とされているのは、医療と介護の連携不足介護職の人手不足広まらない住民参加などだ。では、こうした現状に、どのように対応していくべきだろうか。★仕組み(情報・システム)、人(スタッフ)、金(賃金)などの視点から、改善策を考えてみたい。★まず求められるのは、IT化・ネットワーク化の推進だ。医療や介護スタッフだけでなく、保健師や福祉担当者が高齢者の情報を共有することで、より総合的で細やかな支援が可能となる。健康相談や診療のリモート化は医師や看護師の負担を減らすし、「withコロナ」の時代の要請でもある。また、介護職の人手不足対策としては、賃金上昇を含めた待遇の改善、外国人スタッフの雇用促進などが考えられる。ただ、これからの超高齢化社会においては、自助を望む高齢者も増えるだろう。そうした場合は、やはり職員だけでなく、地域住民の参加による生活支援が求められる。たとえば、小中学校や自治会による声かけ運動見守り運動が、地域ボランティアへの関心を高めていくはずだ。誰もがやがて老人になるのだから、高齢者問題はわたしたち一人ひとりの問題でもある。高齢者が暮らしやすい地域は、未来の自分が暮らしやすい地域であることも理解しておくべきだ。(636字)
 
※二つの★印の間の文章は、なくても可。弁当の中身(文字数)を増やすため、「ヒモノカシテジョージ」の考え方をスパゲティ・ナポリタン的に詰め込んでみました。

※「ヒモノカシテジョージ」で解決策を整理してみる。
ヒト→ 人々の関心を高める 人手不足対策(外国人の雇用)、ボランティア
モノ→ 施設ではなく、高齢者の自宅を利用。リモート設備の活用。
カネ→ 賃金アップ
シクミ・テクノロジー・ジョウホウ→ IT化、ネットワーク化(情報共有)

※地域包括支援が効果的に機能するためには、四つの「助」のバランスが大事。
四つの「助」とは、
自助(自分のことは自分で)
互助(家族・地域などによるサポート)
共助(介護保険などの社会保険)
公助(福祉など税による負担)

■小論文弁当のレシピ

①地域包括ケアシステムとは、高齢者のQOLを地域が一体となり、医療・介護・生活などの分野でサポートする仕組みだ。現在、全国に5000カ所以上ある地域包括支援センターが活動を行っている。②その課題としてあげられるのは、医療と介護の連携不足、介護職の人手不足、広まらない住民参加だ。③その対応策としては、IT化・ネットワーク化の推進、介護職の待遇・雇用条件の改善などが考えられる。また、自助を望む高齢者には地域住民によるボランティア活動も有効だ。④高齢者が暮らしやすい地域は、未来のわたしたちが暮らしやすい地域であることを理解しておくべきだ。


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