レプリカvol.1原稿紹介
Twitterでも公開したように、『レプリカvol.1』の各原稿を紹介します。
該当執筆陣のみならず、他の研究会メンバーからもコメントが寄せられているため、それらも併せて掲載します。
巻頭言
巻頭言は刊行宣言も兼ねており、本noteからもお読みいただけます。ぜひご一読を。
目次
【目次 公開🎉】
— 俺ガイル研究会@土曜日東地区ペ11b (@kangairureplica) December 18, 2022
つづけて目次を公開します。『俺ガイル』を新たに「読む」ための道標がここにある……！
また、明日から毎日20：00に、冒頭試し読みを公開しつつ各原稿を紹介していきます！ pic.twitter.com/XavmzUIPmL
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原稿紹介&執筆者コメント
【原稿紹介①】
— 俺ガイル研究会@土曜日東地区ペ11b (@kangairureplica) December 19, 2022
サイト「やはり俺の俺ガイル考察はまちがっている。」の作者による抄録と新稿。結衣の初回依頼の一部を題材として、各小節毎にその意味を同定し、俺ガイル本文の持つ緻密さと狡猾さとを暴く。自ずから本稿は俺ガイルに固有の「読み方」を示す。たぶん。知らんけど。 pic.twitter.com/NjqGlIPsU6
コメント
『俺ガイル』を〝このように記述する〟ように読むことも可能である、そのこと自体の妥当性を示す論考になっています。それは一貫して書き手のpfさんが示してきたものでありますが、反転するように論理が破れるような人間味、情緒に流れるといった意味では「『俺ガイル』と私」を強烈に印象付けます https://t.co/D2WjPJK7KG
— 大玉代助@土曜日東地区ペ11b (@00tma) December 20, 2022
ある物事を認識・理解する際に、pfさんは常人とは違う経路を活用しているように思える。時には大胆に断定され、時には大幅な遠回りを経て導かれる結論は、それら表面的な経緯ゆえに受け入れをためらう人もいるかもしれないが、容易には否定できない堅牢さを備えている。https://t.co/ZAGu3cZziK
— clp (@clpXclp) December 24, 2022
ひろたき
原稿紹介&執筆者コメント
【原稿紹介②＆筆者コメント】
— 俺ガイル研究会@土曜日東地区ペ11b (@kangairureplica) December 20, 2022
やはり私の関心として避けて通れぬのはキャラクター、そして関係性です。来る再読のために、まずは自身の「現在地」を明らかにすることから始めたいと思いました。「本物」から「待たなくていい」まで、私が囚われた俺ガイルへの切実な関心を素直に書いています。 pic.twitter.com/L4avZun8pa
俺ガイル同人誌にお誘い頂いた時、「私に何ができるのか」と必死に考えた結果、「俺ガイルに憧れた者」の1人としてきちんと跡を残そうということになりました。
— ひろたき@俺ガイル同人誌 (@la_volche) December 20, 2022
目新しいことは言えていないかもしれませんが、実存と真心を込めました。 https://t.co/dotVlKkZ90
コメント
『俺ガイル』における問いの設定、書き手のキャラクター、いわば「顔」と作中のキャラクターへの執着・関係への欲望が浮かび上がるという意味では、キャラクター小説を論じる際に、どちらの実存の内なるものに迫り出ようとする書き手の〝葛藤〟が滲み出ている受苦的な文章になっていることでしょう https://t.co/5LQ7cFN9Jr
— 大玉代助@土曜日東地区ペ11b (@00tma) December 20, 2022
「関係性」とは「なぜ、どのように」好きなのか、だとして、
— pf%俺ガイル考察垢 (@HumbertWendel) December 20, 2022
俺ガイルでその関係性の変化の話をすると、
登場人物3人のうち2人×変化の前後、で計 3x2x2 = 12 の話題がある、
のです。
それらを言語化しています。
考察ばかり読み書きして関係性の言語化を避ける事に慣れた脳にはかなり響く https://t.co/kIFM1dFX4b
ひろたきさんは逆張りの人である。当のご本人もそう仰っている。けれども奇妙なことに、そんなひろたきさんだけが王道を選んでいる場面が少なからずあり。今回の同人誌でも、俺ガイラーの素朴な疑問に寄り添えるのは、この人をおいて他にはいないだろう。https://t.co/GvBu5oh8gi
— clp (@clpXclp) December 24, 2022
なみもん
原稿紹介&執筆者コメント
【作品紹介&筆者コメント③】
— 俺ガイル研究会@土曜日東地区ペ11b (@kangairureplica) December 21, 2022
皆を虜にした『俺ガイル』の物語は、古今東西の名作に共通する法則に支配されている？！
本稿ではストーリーの構造化から、『俺ガイル』が読者を惹きつけるその理由について探ります。 pic.twitter.com/LOzIjo1KYs
というわけで僭越ながら寄稿させていただきました。
— なみもん@俺ガイル研究会【C101土曜東-ペ11b】 (@namimon_jp) December 21, 2022
ヒーローズ・ジャーニーという物語の法則を基に、『俺ガイル』という物語の構造を読み解いていく、という試みです。 https://t.co/t53LwMMUUS
文フリでも頒布いたしますので、よろしくお願いします！ https://t.co/ZDODxo8Rrn
— なみもん@文フリ東京か-36 俺ガイル研究会 (@namimon_jp) May 16, 2023
コメント
キャラクター小説という「キャラ立ち」、固有名の強さというよりも物語の構造にメスを入れた文章であり、しかしそれは物語とキャラクターの関係を不可分として立体化させる試みになっている。『俺ガイル』をこのように読み解くことで、物語構造として位置づけようとする野心的なテキストになっている https://t.co/Pc7IEVS1W0
— 大玉代助@土曜日東地区ペ11b (@00tma) December 22, 2022
小説とはキャラクターと物語と世界観であって、
— pf%俺ガイル考察垢 (@HumbertWendel) December 21, 2022
ラノベとはキャラクターを重視する小説であって、
けれどラノベにあっても俺ガイルの物語は強烈に構造化されている、
という一つの観測になるでしょう。
主観で良ければ逆説的にストーリーがダメな長編ラノベっていくらでも思いつくでしょう？ https://t.co/Nw5pKzmJ5d
なみもんさんは細部から全体までを十全に把握できる観察眼を備えている。かつて、それを存分に発揮したnoteでは、読む人をして脱構築と俺ガイルの両方を納得せしめた。今回の原稿でも、読者は英雄譚と俺ガイルの両者について深い理解を得られることだろう。https://t.co/1vcWgJfdkU
— clp (@clpXclp) December 24, 2022
大玉
原稿紹介&執筆者コメント
④友人からは柄谷行人論といわれ、同人からは「極北」と評された本稿。「小説として読む『俺ガイル』」を土台にして、「橋」から「交通」を引き出して「他者」と出会う三題噺から、その先にある「言葉」の魔力に触れようとすることは「『俺ガイル』を読む」に通じる。その「橋」渡しになることを信じて pic.twitter.com/ojTnK0CPH1
— 俺ガイル研究会@土曜日東地区ペ11b (@kangairureplica) December 22, 2022
書きました。「橋」のようにつながっていくようなエッセイとなっています。柄谷行人の「他者」論と江藤淳の他者論を検討しながら、『俺ガイル』における他者の相対性を睨みつつ、いわば江藤淳的な「言葉と沈黙」でもってその「間」、行間に吸い込まれていく試みになっているはずです https://t.co/QMafCF048c
— 大玉代助@土曜日東地区ペ11b (@00tma) December 23, 2022
書いています。柄谷行人や江藤淳を使って『俺ガイル』を考えるという文章ではなく、どれも僕にとっては等価であり、その思索の運動が「批評」として、つまり「藝」になっていれば幸いです。 https://t.co/Mymd4pD3iy
— 大玉代助 (@00tma) May 18, 2023
コメント
蓮實の漱石論の「登場人物は寝転ぶ」や「出会えば水が」を
— pf%俺ガイル考察垢 (@HumbertWendel) December 22, 2022
「俺ガイルでは決定的な瞬間に「橋」が描かれている」でやってみた、という感じの（目次曰く）エッセイ。
私ならきっとその発見を水平展開します。大玉さんはそこからの転回を楽しむ随筆に仕上げました。ぜんぜん違うのよね。ほんと極北。 https://t.co/6fr4fsCPnh
大玉さんの話は長い。しかも話の途中で混乱を来し、何とか着地点に至った後で「また反応に困ることを言ってしまった」と嘆くこともある。けれども口にした言葉を決して撤回せず、結論を求めてさまよう姿は大玉さんの持ち味でもあり、この原稿からもそれが窺い知れるだろう。https://t.co/crYfj486iA
— clp (@clpXclp) December 24, 2022
飄々図書室
原稿紹介&執筆者コメント
【原稿紹介&執筆者コメント⑤】
— 俺ガイル研究会@土曜日東地区ペ11b (@kangairureplica) December 23, 2022
アニメしか見てないよって人にも、俺ガイルってなに……？って人にも楽しんでもらえて、少しは笑える内容になっていると思います。頭を空っぽにして気軽に読んでほしいです。 pic.twitter.com/6yt3siLJLw
いろは×いろはすキャンペーンが話題ですが、なんとタイミングよく、私は一色いろはについて『レプリカ Vol.1』に寄稿しました。
— 飄々図書室@俺ガイル研究会【C101土曜日東地区ペ11b】 (@hyohyolibrary) December 23, 2022
難しいことは書いていないので誰でも気軽に読んでほしいというところが本望ですが、もう少し突っ込んだところをセルフQ＆Aしましたので、是非ご覧になってください。 https://t.co/j8wOtLAzXJ pic.twitter.com/Rq0XdK2My3
コメント
自己啓発的なノリとユーモアを駆使しながら、キャラクター分析になっている文章。比企谷八幡という個性と、コミュニケーションとディスコミュニケーションの関係構築に至る流れを丁寧に汲み取っては整理し、『俺ガイル』が〝ラブコメ〟であることを再確認していく https://t.co/zNXdBXT65n
— 大玉代助@土曜日東地区ペ11b (@00tma) December 24, 2022
ラブコメで「何故好きになったか」は重要視されませんし、結衣や雪乃もその描写は薄いけれど、いろはに関しては（八幡が「まちがっている」という表現込みで）その過程がかなり丁寧に書かれています。
— pf%俺ガイル考察垢 (@HumbertWendel) December 23, 2022
但し本稿は報告や考察ではなく比企谷八幡になった著者による独白、回顧録、自伝的小説、です。嘘。 https://t.co/Do6N8FEwKy
飄々さんは常々、広く浅く間口を広げて大勢の人にこの同人誌を知って欲しいと述べていた。その一方で、内容をより先鋭化すべきだという意見もあった。そして完成した原稿は、ユーモア溢れる雰囲気はそのままに、けれどもその中身は広く深い。それが飄々さんの魅力である。https://t.co/ga87x2DJa5
— clp (@clpXclp) December 24, 2022
才華
原稿紹介&執筆者コメント
【原稿紹介⑥】
— 俺ガイル研究会@土曜日東地区ペ11b (@kangairureplica) December 24, 2022
ラブコメにおける〈宙吊り〉がもはや失効しつつあると主張する本稿。近年のラブコメを整理しつつ、その特異な例として『俺ガイル』を挙げる。曰く、「本物」概念とテクスト多様性がラブコメを内破する！「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている」というタイトルを読み解く2万字。 pic.twitter.com/4Y2gbCp81h
書きました。日高利泰さんのラブコメ論に多くを負いつつ、一章では自分なりにラブコメを整理しています。試し読みにある通り、ラブコメにおける〈宙吊り〉がもはや失効しつつある、というのがその要諦です。 https://t.co/v4j1wIa4gd
— 才華@C101土曜日東地区ペ11b (@zaikakotoo) December 24, 2022
コメント
『俺ガイル』というテクストを読むことの可能性、ラブコメの観点から引き出そうとする試みは必然的にキャラクターの関係を巡る「言葉」の話に収斂していくように。それらからテクストの縁取りをなぞるようにして読むこと。可能性と不可能性に穴を開けること。「来るべき読解」に向けて書かれている宣言 https://t.co/MsNmkfpUsF
— 大玉代助@土曜日東地区ペ11b (@00tma) December 24, 2022
とあるラノベ作家曰く「ラブコメは勉強すれば書ける」と。
— pf%俺ガイル考察垢 (@HumbertWendel) December 24, 2022
その反例の筆頭たる俺ガイルも既存のラブコメの再構成ではあり、けれどその内部でラブコメの何をどう崩しているか、を示します。
そして何より「近年のラブコメを整理」だけで最近時々見るラノベ卒論を軽く超えてしまうという本職感よ。 https://t.co/JYgbAGf0Ky
才華さんの初稿や、新たな発想を文字にしたての文章を読むと、細かな気配りと実はやんちゃな側面も備えていることに気付くだろう。それらは残念ながら推敲を重ねるほどに見えにくくなり、代わりに原稿からの圧が増えて行く。そうして生まれた凄味を存分に味わって欲しい。https://t.co/EhWLb7sySa
— clp (@clpXclp) December 24, 2022
clp
原稿紹介&執筆者コメント
【原稿紹介&執筆者コメント⑦】
— 俺ガイル研究会@土曜日東地区ペ11b (@kangairureplica) December 25, 2022
初回プロム後に奉仕部の三人と対峙した陽乃は、何を考えていたのだろうか？
その解を求めて原作小説を読解・考察し、陽乃視点の二次小説として描写した本作には、『俺ガイル』の再読を促したいという願いが込められている。 pic.twitter.com/OEv4NQZ5Bw
陽乃の視点から原作の流れを堪能していただけると良いなと思っています。
— clp (@clpXclp) December 25, 2022
それと、原作のパロディを色々と埋め込んでありますので、オリジナルの場面を思い出しながら『レプリカ』を楽しんで下さることを願っています。https://t.co/7UQJTr3rIc
俺ガイル14巻の特定の場面を陽乃視点で書きました。
— clp (@clpXclp) May 20, 2023
陽乃の心情を推測する際には、可能な限り原作の描写を参照しています。
別の巻の文章をそのまま引用した書き出しからそうした気配が伝わると良いなと思いますし、楽しく読んで下さることを願っています。#文学フリマ東京 https://t.co/PTXzWRsDpi
コメント
プロム編の陽乃を書くということは
— pf%俺ガイル考察垢 (@HumbertWendel) December 25, 2022
雪乃の動機の一つが自立にある以上雪ノ下家を書くことに等しく
必然的に考察と同じ行為になるのでしょう。
けれど「二次創作」とは考察ではなく
本稿が考察に加えたそれは原作の文章の引用、クスっとした笑い、でした。
引用に気付くことがたのしい。ずるい。 https://t.co/FRnjtykzCZ
しばしば東浩紀は「批評は二次創作」と記しているが、「二次創作は批評」であるとも言い換えることができるだろう。『俺ガイル』を丁寧に読み、そして考えてきた人間だからこそ書けるであろう文章。それぞれのつなぎ目にあたる文章のハメ方、イメージの喚起が抜群で、それは原作に深く潜ることを表す https://t.co/XeRFimEFLD
— 大玉代助@土曜日東地区ペ11b (@00tma) December 26, 2022