デイサービスは旅館じゃない(No.1083)
考える人 メールマガジン
2024年10月31日号(No. 1083)
ふたたびの「恐山の禅僧」と、第23回小林秀雄賞
――編集長のイチオシ
「恐山の禅僧」こと南直哉さんがふたたび「考える人」に登場します。前回の連載は、今年四月に『苦しくて切ないすべての人たちへ』(新潮新書)として刊行、おかげさまで順調に版を重ねています。
いわば満を持しての再登場。新連載のタイトルは「「答え」なんか、言えません。」です。ずいぶん突き放したような物言いですが、かねてより南さんは「なぜこの世に生まれてきたのか?」「死んだらどうなる?」といった問いには答えがなく、そのことが人生を苦しく切なくしていると説いています。
しかし、「答え」はなくても、問い続けること、考え続けることはできる――永平寺での修行時代や霊場・恐山での経験などをふまえて、悩み苦しむ人々の心の重荷を軽くするような文章を綴っていただく予定です。
一、仕方がないんだ、人生は
既報通り、本年度の小林秀雄賞が、池谷裕二氏『夢を叶えるために脳はある』(講談社)に決定いたしました。
同作品は、ベストセラー『進化しすぎた脳』『単純な脳、複雑な「私」』に続く、高校生への脳講義シリーズの最新刊にして完結篇。
なぜ脳は存在するのか。時間はなぜ存在するのか。この世界は「現実」なのか。「私」とはなにか――このような根源的な問いを高校生たちに投げかけ、一緒に考えながら、論を進めていく圧倒的迫力の講義録です。
授賞理由は、「「私」、宇宙、時間といった重い主題を、解像度の高い言語で解き明かし、読者を本書の外にひろがる思念へと誘い出す。最新の脳科学を通じて、息の長いストーリーを構築した点を評価する」。
池谷氏による受賞の言葉と選考委員(片山杜秀氏、國分功一郎氏、関川夏央氏、堀江敏幸氏、養老孟司氏)による選評を掲載しています。
(編集長・金寿煥)(「波」2024年11月号より)
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