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加害者「基地に入ったらダメ!」加害者の話し、聴くべし。

わたくし、もやしの自己紹介

わたくし、もやしの勤めるオルタナティブスクールは子どもがやりたいことをやる珍しい学校。
3歳から12歳の子どもが毎日通っている。
・自ら考え行動できる人間に育つ
・全ての人が認め合う社会
・大人も子ども共に学び合う
を大切に記事を書いていきます。

警戒心

学校で活動する中で、新入生に対する警戒心が少なからずある。
その警戒心は自分を守る上でとても大切な心の働きである。
それは、自己防衛本能から起因する。
自己防衛本能がなければ、誰でも信用して、自分が傷ついてしまう。

しかし、この自己防衛本能によって相手を傷つける場合もある。

「あいつは基地に入ったらダメ」

新入生に対してよく見る光景。
基地を作る在校生数人。基地を完成させて遊んでいると、新入生が声をかける。
新入生「僕も基地に入っていい?」
在校生「えー、ダメ!」
新入生は基地に入りたくてスタッフ(先生)に話に来る
新入生「基地に入りたいのに入らせてくれない」
ここでのスタッフの目的は、基地に入れるようにサポートする事ではない。
両者の気持ちを理解して、サポートすることが目的

「加害者の話を聴く」

ここでいう加害者とは仲間外れにした在校生。
本当はコミュニケーション、関係性において加害者や被害者はいないのだが
あえて使わせていただく。

加害者とは、相手を仲間に入れない。相手を叩く。バカなどの暴言を言う側。
被害者とは、それをやられた側。

被害者の話を聴くことはやりやすい。(共感しやすい)
その上、被害者の話を聞いてその気持ちに同感して、加害者に感情をぶつける形になってしまう。そうすると、加害者の気持ちを全く聴けなくなってしまう。

まずは加害者の話を聞いてみよう。
どんな背景があったのか。どんな心情があったのか。
そこを十分理解できるようになると、加害者と被害者の話のサポートがやりやすくなる。

共感と同感の違いはこちら↓
共感とは、話し手の気持ちに、あたかも自分のことかのように想像して感じること
同感とは、話し手の気持ちに、自分の心の奥底にある感情に触れ、自分が感情的になること

詳しくはこちらの記事を参考に↓

加害者の気持ち

基地に入って欲しくなかった。在校生達。
その子ども達には自分で自分の気持ちを理解していないことが多い。
新入生が基地に入ってほしくない理由
「基地が狭くなるから」「基地を壊しそうだから」など
とってつけたような理由を並べる。
その理由のどれもが、しっくりこない理由。

子どもの中の、「基地に入れないためには、理由があるべき」という考えが
無意識のウソをつかせている。
理由なんてなくていい。ただなんとなく入ってほしくない。
一緒に遊びたい仲間がいる。仲間の中にまだ新入生は入っていない。
そんな感情が素直に言えるようにサポートしたい。
在校生の心の奥に潜んでいる感情を引き出すことで、その感情から解き放たれる。
そんな積み重ねが、相手の気持ちを聴くことができる大人へと成長していくことができる。

被害者の気持ちも忘れずに

基地に入りたかったけど、入れなかった新入生。
とても傷ついているかもしれない。慣れない環境の中、仲間にも入れてもらえない状況。成長するチャンスと同時に本人にとっては成長など関係ない。
真っ直ぐに気持ちを受け止め、話を聞いて居場所を作れるようにサポートをすることを忘れてはならない。

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