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心臓 解剖学まとめノート②(心臓弁)

 こんにちは、suiです。今回は、心臓の解剖学②で①の続きとなります。まだ、ご覧になっていない方はそちらからご覧ください。

 復習として、第一回では心臓の構造と血管の流れについて勉強しましたね。
 今回は、さらに広げて、心臓の弁心臓にかかる圧力について勉強します。「もう覚えているよ」という方も復習になりますので、是非ご覧ください。
 ただし、臨床の勉強をしている方は物足りないかと思いますので、飛ばしてください。

1.心臓弁

心臓断面図3弁

 図のように、心臓には三尖弁、肺動脈弁、僧帽弁、大動脈弁があります。なぜ弁があるかについては、皆さんご存じの通り、血液の逆流を防ぐためです。弁は静脈にもありますよね。

 それぞれの英語名も紹介いたします。なぜ紹介するかと言いますと、英語を略した形で呼ばれることが多いからです。せっかく日本語の弁の名前を憶えても英語だと何の弁か分からないのは勿体ないですよね。

 では、紹介します。

 三尖弁:tricuspid valve (別名:T弁)

 肺動脈弁:pulmonary valve (別名:P弁)

 大動脈弁:aortic valve (別名:A弁)

 僧帽弁:mitral valve (別名:M弁)

 さて、次は弁の形に注目します。

弁の断面図 (2)

 またまた、拙い画像で申し訳ないですが、上から見るとこのような弁の配置になっています。
 配置も覚えなければならないことです。前の方に肺動脈弁があることだけ覚えれば、あとは何とか覚えれそうです。(左に僧帽弁、右に三尖弁は大丈夫ですよね)
 また、この画像より、弁の形は丸く、僧帽弁は2つに分かれており、僧帽弁以外は3つに分かれているが分かりますね。

 「なるほど、なるほど、って何で僧帽弁は二尖弁やねん」

と関西弁でツッコミされそうですね。これについては次の章で解説いたします。

2.なぜ僧帽弁は二尖弁であるのか

 あくまで、人体の構造に意味を見出すのは一つの意見であり、正解は無いのでご了承ください。
 覚えやすくするためのものくらいに考えてくださると助かります。では、次のグラフをご覧ください。

心臓圧

  これは心臓の部屋にかかる圧力の図です。(時間軸など適当ですが、大まかに把握する上では問題ありません)
 赤の大動脈圧は脈の圧ですので、一定して高い圧力がかかっている一方、青の左房圧は左室に送り出すだけですので一定して低いままです。

 それでは、グレーの左室圧はどうでしょうか?
 普段は赤の大動脈圧よりも低く、拡張期には青の左房圧よりも低くなります。一方、収縮期には赤の大動脈圧よりも高くなる時もあり、大きく上下しているのです。

 うーん、難しい。分からなくてOKです。後でまとめます。 

 ところで、収縮期拡張期と言われて、いつのことを指しているかわかりますでしょうか?

 心臓は左室から全身に血液を送るため、左室を中心に考えます。そのため、左室が収縮して全身に血液を送り出すときを収縮期、左房から左室へ血液が流れ、左室が拡張しているときを拡張期と言うのです。

 ここまでのこと分かりやすくをまとめます。

 左房圧>左室圧で、左房から左室に血液流れる

 左室圧>左房圧で、拡張するのをやめる

 左室圧>大動脈圧で、全身に血液を送り出す

 つまり、圧力の高い方から低い方へと血液が流れるのです。だいぶ分かりやすくなりましたよね。(圧力)

 このような心臓の機能上、左室には圧力が高くなったり、低くなったり、大きな負担がかかることが分かります。
 そのため、圧力の変化が大きく、すぐに閉じたり開いたりしやすい三枚の弁より二枚の弁になったのではないでしょうか。
 実は、僧帽弁が二尖弁であることは勿論、左室や左房など心臓にかかる圧力の大きさも覚えなければなりません。
 このように考えながら覚えると、両方覚えることができるので、一石二鳥ではないでしょうか。

 最後まで読んでいただきありがとうございました。



 

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