0歳児みたいにケーキを手掴みで直喰いしたい!!
ストレスの多い現代社会。もはやストレスをいかに減らすか、ではなく「いかにストレスと向き合うか」が試されているようにも思えます。『スト不可避』というわけですね。みなさんは、どのように心の平穏を保っているでしょうか。
私事で恐縮ですがこの度、姪っ子が1歳の誕生日を迎えまして。
HAPPY BIRTHDAYの風船の前でケーキを食べている姿の写真を見たのですが、この時、僕は思いました。「良いなぁ…」と。あと、「可愛いなぁ…」と。
ここで、想像してみてください。
0歳の時にあなたはどのようにケーキを食べていたか。
それはもう、何も考えずに、手づかみで口の周りをベチョベチョにしながら、まさに『没頭』して食しておりました。美味しいものを目の前にした人間が、我を忘れてそれを『貪り食す』とでも言いましょうか。
30歳になった今、その姿に妙に惹かれるものがありました。きっと僕だって、昔はお誕生日ケーキをリスクを物ともせずに、貪り食べていたのでしょう。
そして、こう思ったのです。「30歳になったって、ケーキを手づかみで食べても良いのではないか」と。保健の教科書でよく見た、防衛規制のうち『幼児退行』に当たりますので、次回の教科書の改訂の際には御検討ください。
そう思ってしまったが最後。30歳の誕生日に向けて、1人で早速ホールケーキを予約しました。「プレートには何とお書きしましょうか?」と聞かれたのですが、流石に「いえ、何も書かなくて良いです…」と言ってしまいました。臆病者め…!
チキンな30歳の幕開けですが、本当は色んなことを書いて欲しかったです。
(1)文中に太字で示してある「色んなこと」として、筆者がホールケーキのチョコプレートに書いて欲しかった言葉を考え、以下のうちから近いものを全て選び、記号で答えなさい。
ア:30歳のお誕生日、おめでとう!
イ:手づかみで食べるの?ふっ…。君、良いじゃんネ
ウ:さぁ!その手で!カモン!
エ:手づかみホールケーキあるある『クリームが爪に入りがち』
答え:ア・イ・ウ・エ
自宅に持ち帰った僕は、早速ホールケーキを箱から取り出しました。
等間隔に円形に並んだイチゴ。その間に配置されたメロンのかけら。
大きさを聞かずに適当に『15号で』と頼んだため、ややデカめなものが届きましたが、手づかみで食べるには大きければ大きいほど良いので、気にしません。
あと、0歳児は大きさのことは気にしませんから。
さて、手を入念に洗った後に、いざファーストハンド。勇気?怖気?昂り?
何とも言えぬ感情が、僕の中に渦巻きます。
こんなにも怖い最初の一歩を、うちの姪っ子は何とも思わずに踏み出してしまったのでしょうか。将来が末恐ろしい…。あと、可愛い…。超可愛い…。
思いきって、ケーキに手を入れました!
ひやっとした感覚に、思わず昂ります。この感情は、昂りだったのか!
「ケーキを、手づかんだ…!僕は…!」
この『初めまして』には二度と会えないことに寂しさを覚えながらも、その手のひらの感覚を楽しみました。ちなみに、事前に手を洗ってしまったあたり、『0歳児み』が低い行為となりますので、減点をくらいました。手づかみホールケーキ選手権としては、美しくない行為とみなされました。
そして、手づかんだケーキを、むしゃぶるように食べました。
それがまぁね、美味しいのなんのですわ。
ケーキって、元々美味し過ぎるじゃないですか。
そのケーキを『欲望剥き出し』の状態で食べる手づかみ直喰い。大変ですよこれは。
その後はもう、躊躇いもせずにどんどん食べ進めました。何なら途中で、そのままホールケーキにかぶりつくという行為にも及びました。
何らかの条例に反しているのではないかと思うほど、脳に刺激がストレートにやってきました。おそらくこの記事を書いて、インターネット上に公開してしまったが最後、法治国家である日本では法改正が行われ、違法行為となるでしょう。みなさんも、今のうちです。私たちが歳を重ね、孫ができた時に『おじいちゃんが若い頃はね、みんなホールケーキを手づかみで食べていたんじゃ。』と言うのでしょう。孫は訳わかんねぇ見た目の機械をいじくっているのでしょう。寂しい…。
バクバク食べている間は、自分に日々襲い来るストレス・プレッシャーの類、自分は何ができて世の中に何が残せるのか、という些細な心配事のことなど一切考えられずに『美味し〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!』ということしか頭にスパークしません。
手や口周りや鼻頭をクリームに塗れさせながら、「ストレスマネジメントだなこりゃ!」と思っていました。
先日僕が受けたストレス対策講座では、適度な睡眠や運動がストレス対策としては有効、と講師の方が教えてくれました。
しかし、たまちゃんやぁい。あたしゃどうやら見つけてしまったようだねぇ。
このストレス過多な世の中を渡り歩くには、ホールケーキ直喰いが有効なのではないでしょうか。この事実をスライドにまとめて、講演会を開きたいと思います。
さて、IQが15くらいになりながらバクバクと食べ進めていて、ホール半分を超えたあたりから、ふとある事実が頭をよぎりました。
「お腹が、いっぱいである…。」
「胃が、ムカムカするである…。」
何と悲しき事でしょう。
0歳児の行為を真似て楽しんでみても、30歳の身体は正直者。バッファローマンと同年齢になった男の胃袋は、30歳のそれでした(え?バッファローマンとタメなの?)。胃のムカつきを抱えながら、残りのケーキを苦しみ及び悲しみと共に飲み込みました。次の日、0歳児くらい顔がパンパンに浮腫んでいました。
ちなみに直喰いの最中、0歳児のマインドを大切にしたかったため、以下の行為に及ぶ事を考えましたが、リスクと利益を天秤にかけたところ、止めるに至りました。おっとな〜〜!それは例えば、以下の行為です。
・何も考えずに、ケーキまみれの手で顔面とか撫でてみる。
・ベタベタの手でスマホを操作する。あと、リモコンとかを舐める。
・ケーキを手づかんで、ぶん投げる。
・ケーキ爆食いしながら、泣く。
これらを実行できた30代の『ケーキ直喰い君』は、ぜひご一報願います。
その際、手を洗ってからにスマホを操作してくださいね。
どんな時でも、学ぶ姿勢を忘れては寂しいです。
それは年齢なんて関係ない、って言いますよね。学ばせていただく『師範』だって、0歳児でもよいではないですか。
みなさんもぜひ、仕事に疲れて、1人きりのアパートに帰り、「ただいま」と呟いた後には、ホールケーキ直喰いをしてみてください。
色々、どうでも良くなりますのでオススメです。
一つ伝え忘れましたが、この行為における美しさは『いかに0歳児ぽいか』という評価軸一点ですから、イチゴのヘタとかも気にせず丸呑みしてくださいね。
あとは想像以上に明日にダメージが残りますから、次の日が休みの日を選んでくださいね。しかし、次の日が休みだとか仕事だとかを気にするの、『0歳児み』が低い行為となりますので、減点をくらいます。やっぱり0歳児には敵わね〜〜!