【エッセイ】ジナーンは馬が好き
ジナーンは馬が好きだ。
きっかけはウマ娘かもしれないが、生来の生き物好きと相まって、馬を見ることが本当に好きなのだ。史実と同じエピソードのレースなどについては、どこがどんな風に同じなのか、事細かに教えてくれる。実況もやってくれる。
ということで、高校生の頃から、週末は競馬のテレビ番組を観ることを本当に楽しみにしている。
そうこうするうちに、我が家の面々も毎週末は競馬中継をテレビで観るようになり、とうとうこの春頃から夫は少額だけど、馬券をスマホで買うようになってしまった。少額とはいえ、大体負けてる……。むむむ。
大学では少しは友達はできたようだ。挨拶する程度の。ご飯を一緒に食べる程度の。
しかし、一度クラスコンパ的なバーベキュー会が5月位にあった時に、日曜日だし、競馬があるから、と出なかった、返事もしなかった……くらいには普段は引きこもり。
バイトもサークルも、いまだに何もしてない。車の免許を取りに行くこともない。大学1年の夏がそんなことでいいのか、君は!
興味なくはないけど、一歩が踏み出せない。
TRPGのサークルか、馬術部はどうなのか、と聞いた時そんな風に答えたジナーン。
母は馬術部推しなんだが。
え?だって馬怖いじゃん。
馬術の大会とか緊張しそうで嫌だし、お世話の当番で時々泊まりがあるっぽい。大変そう。
君ね、そのサークルに入ると、サークルで請け負っている競馬場のバイトもやることになるみたいじゃないか。そんなの、面白そうじゃん。
バイトは?せめて塾講か家庭教師。飲食店もアリだし。動物園は?動物園でバイト。そんなに遠くないところにあるじゃん。
ま、今のところそんなわけで特に何もやっていないジナーンなのでした。
つまらん。
と言ったらチョウナーンが
俺もサークルはやらなかったな。結局コロナ禍に入ってずっとオンラインだったのもあるし。バイトはやったし、車の免許と神職の資格は取ったけどね。
って、君のことはあんまり心配してないからいいのよ。
好きなことしなよ。
髪伸ばすだけじゃなくて。