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正しい売上目標の作り方

独立してビジネスを始めたものの目標の売上すら決まっていない人もけっこういるんですよね。

やりたいことがあったとしても、利益が出なければ生活できませんし、事業を続けることもできません。

「誰かのために」と思ってスタートしたビジネスでも、利益を出せなければ誰の役にも立てずにクローズするしかなくなってしまいます。

そのためには、ビジネスのコンセプトやターゲットをはっきりさせることももちろん重要ですが、数値面の目標を持つことは重要で。

数値目標を作る手順はざっくり言えば

①必要な利益を考える
②その利益を達成するために必要な売上を計算する
③売上の内訳を考える

の順番です。

それぞれ説明していきますね。

必要な利益を計算する

まず、必要な利益を計算します。

生活費だけでなく将来の貯蓄やビジネスで新たに投資するためのお金も稼がないといけませんよね。

これら全て含めて「いくら必要なのか」という金額を考えてみてください。これは家族構成や生活レベルや現在の貯蓄額、今後のビジネス展開によっても大きく変わるところです。

あとは、利益が出れば税金を払わないといけないので、税金についても頭に入れておきましょう。

必要な売上を計算する

次に、その利益を達成するために必要な売上を計算します。

例えば、月の利益を70万円に設定したとしましょう。

これに対して必要な売上はビジネスにおける大きく変わります。

計算に必要な要素は

①原価率
②固定費の金額

です。

私の場合は税理士やコンサルティングの仕事をしているので、原価はほぼかかりません。(サービス業でも仕事を外注していれば原価はかかりますが)

一方で、物販の場合は仕入れが発生するので一定の原価がかかります。

原価率がどの程度なのかは扱う商品やビジネスモデルによって大きく変わるので、まずは過去の原価率を整理して確認してみてください。

もう一つ重要なのは固定費です。大きなところで言えば家賃や人件費ですね。

テナントを借りていれば売上がゼロでも家賃発生しますし、人を雇えばお給料払わないといけません。予算を決めて広告を出していれば、これも固定費になります。

このように、必ず月々発生する経費を確認してください。

これらの項目を確認すれば、目標の利益から必要な売り上げ額を逆算することができます。

例えば、目標の利益で70万円、固定費が30万円、原価率が60%(=粗利率40%)のビジネスだとしましょう。

その場合は

(70万円+30万円)÷40%=約250万円

となります。

売上の内訳を考える

次は、目標となる売り上げを達成するために必要な内訳を考えます。

ここで必要な目線は

①客数
②単価

の二つです。

例えば、客単価5000円の物販であれば、250万円÷5000円なので月に500人のお客さんが必要になるということですね。

例えば現状の客数が400人だとすると、あと100人の集客が必要になります。

これが客数に注目したアプローチですね。

一方で、客数が変わらなくても客単価を6250円までアップできれば、400人のお客さんでも250万円の売上を達成できます。

アップセルやクロスセルを提案しながら客単価を上げるというアプローチもあります。もちろん、実際には客数と単価の両方を上げて行くチャレンジをすることが多いですけどね。

何となく安売りをしないために

このように計算すると、値下げや安売りをして目標売上を達成することは難しいことが分かると思います。

独立当初は自分のビジネスにも自信が持てずに値段で勝負しがちなんですが、どこかで気持ちを切り替えないと持続的に幸せになるビジネスは作れないのかな、と。

私自身も独立当初はなかなか仕事の依頼も来ませんし、安値で仕事を受けていたんですよね。

でも、冷静に考えると「この価格で顧客が増えたらパンクする」ということに気付き、料金の基準を見直したこともあります。

安くても採算が取れる特別な理由があれば別ですが、利益を減らすだけの値下げや安売りをすると苦しくなるのは自分自身です。

必要な利益をしっかり稼げるように、集客だけでなく値付けもしっかり考えていきましょう。

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