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今年も盛況だったカングージャンボリー2024

 今年で16回目となる「カングージャンボリー」が10月27日に開催され、大盛況に終わったそうです。参加したカングーはなんと1280台にも上り、それ以外のクルマも215台集まって、合計1495台ものクルマが山中湖に集まりました。

 以前からその評判は聞いていたので、数年前に見学させてもらったことがあります。

 会場は「交流プラザ きらら」という広い施設で、プロのミュージシャンによるライブ、フードトラックや飲食スタンド、グッズ販売、フリーマーケットなど多彩なメニューが用意されていました。それらが良く吟味されていて、イベントを盛り上げているのです。

 限定車なども展示され、ルノージャポンはあまりでしゃばり過ぎずに運営しているところが上手いなあと感心したことを憶えています。

 開催される時期や場所などはこれまでにいろいろと変わってきたようですが、この時期の山中湖ならばベストシーズンではないでしょうか。

 参加者とカングーが醸し出している会場全体の雰囲気が他のクルマのオーナーズイベントなどと全然違います。他のイベントのイメージが「スピード」「パワー」「改造」などといった古典的なカーマニアが喜びそうなマッチョなものばかりなのに対して、カングージャンボリーからは一切そういったものは感じられません。

 代わりに、参加者たちはカングーを通じて自分たちなりの「フランス」を楽しんでいるようなのです。サンテクジュペリであり、バスクシャツであり、ベレー帽であり、コルビュジエや藤田嗣治のような黒縁メガネであり、クロワッサンなどなど。優しく、中性的で、“お洒落”なのです。

 他のクルマイベントでは必ず見掛けるアメカジファッションや元シブがき隊の布川敏和が掛けているようなフレームの上半分が白や赤などの色が付いたメガメを掛けているような人が見当たりません。

 テールゲートを開けて積んできたものをきれいにディスプレイしているカングーが少なくありませんが、そこに並べられたものを見ても、他のイベントとの違いは明らかです。

 この雰囲気が自分にピッタリ来ると感じた参加者はリピーターになるのでしょうね。

 16回続けてきたルノージャポンの方針や姿勢が変わらず続けてきているのも立派です。自動車メーカーや輸入業者などがクルマを売るだけでなく、楽しみのための場を提供することの重要性は今後ますます高まっていきます。カングージャンボリーはその成功例と言えるでしょう。

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金子浩久書店
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