JALパックのドイツ車4メーカー他の博物館とニュルブルクリンクを訪ねる8日間ツアー
JALパックがクルマ好き向けのドイツツアー参加者を募集しています。第1回目が11月18日出発なのでキビシそうですが、来年にも2回実施予定です。
メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ、ポルシェの各博物館と「ザ・ロー・コレクション」というプライベートコレクションの5つもの博物館の見学が予定されています。
4つの自動車メーカーの博物館は僕も取材したことがありますが、この「ザ・ロー・コレクション」は行ったことがありません。150台も集められているというので、きっとスゴいコレクションなのでしょうね。僕も行きたいくらいです。
博物館は模様替えや修復などでいつも同じクルマが飾られているとは限らないのですが、メルセデス・ベンツ博物館ならば戦前の速度記録車「T80」は観逃せません。ポルシェ博士設計によって世界記録を目指しましたが、戦況悪化によってチャレンジは幻に終わってしまいました。
BMW博物館は各時代のBMWのハイライトを見せるのが上手でした。クルマだけを見せるのではなく、文化やアートなどと関連させた展示に見どころがあった印象を持っています。
博物館隣の「BMW Welt(ワールド)」では、新車を注文してここまで取りに来た顧客への受け渡しを見るのも面白いし、最新のBMWやMINIが展示され、グッズ類もたくさん売られ、レストランが何か所もあるのが楽しい。
クラシックのBMWのレストアや展示などを行なっている「BMW GROUP classic」も、博物館とは違う場所にあります。予約すれば完成したクルマやオートバイなどをガイドの説明付きで見学することができます。料金は15ユーロ。地下鉄の「オーバーヴィーゼンフェルト」駅から地上に上がって斜め前に見える建物。このJALパックツアーには組み込まれていませんが、ミュンヘンでの自由時間を都合して出掛けてみてください。
アウディの「アウディ・フォーラム」では、戦前のホルヒを見学したいですね。ホルヒはメルセデス・ベンツと並ぶ戦前の高級車でした。日本ではあまり馴染みがなく、クラシックカーにもお眼に掛かれませんので。
同じように、戦前のアウトウニオンのグランプリマシン「Pヴァーゲン」もじっくり見学したい。AタイプからDタイプまで4種類造られましたが、運が良ければすべて観ることができるかもしれません。AタイプからCタイプまでがポルシェ博士の設計によるものです。
そのポルシェ博物館は新しく、見せ方も上手です。ポルシェは戦後に始まったメーカーなので、馴染みのあるモデルばかりなので見学しやすいでしょう。でも、ポルシェは絶えずモータースポーツ活動を行ってきたので、そのマシンがたくさん展示されていて、それも見どころの柱となっています。
もうひとつの見どころは、911で採用されなかったデザインが施されたプロトタイプや他メーカーから委託されながら実現しなかったものなども“正直に”展示しているところです。自社のクルマだけでなく、開発力を見込まれて他社のものを手掛けることを隠していないポルシェのもうひとつ別の姿が伺えます。
このツアーにもうひとつ希望したい(申し込んでもいないのに!)のは、参加者がドイツの一般道とアウトバーンを運転することです。
実際にハンドルを握って走ってみてこそ初めて、ドイツの、あるいはヨーロッパの自動車社会の本質が体感できるからです。その瞬間に博物館で見学してきたモノやコトなどに血が通っていきます。それはまた、もうひとつ別のツアーになりますかね。
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