オーバーン・コード・デューセンバーグ自動車博物館
ずいぶん前から音楽配信アプリSpotifyの有料会員になっていて、スマートフォンやPC、テレビ、クルマなどでシームレスに音楽やポッドキャストなどを楽しんでいます。
テレビで音楽を聴く時には、画面に歌詞を映すモードをONにしておくことが多いですね。カラオケボックス化です。
先日、「お気に入りの曲」というプレイリストを再生していたら電話が掛かってきました。仕事で通話はほとんどなくなり、それ以外の用事でもほぼショートメールかメッセンジャーなどでのテキストのやり取りばかりになりましたから通話は珍しくなりました。
内容は近況報告と気楽な相談でしたが、長くなりそうだったのでリモコンでテレビをミュートしました。耳はスマートフォンでの通話に使い、眼は画面の歌詞を追い掛けます。
プレイリストはランダム再生に設定してあったので、次に誰の何が再生されるかわかりません。映し出されている歌詞だけ見て曲を当てるゲームを脳内で楽しんでいました。
オヤッと画面を見直す歌詞が流れてきました。
デューセンバーグを夢見るアハハン
デューセンバーグといったら、戦前のアメリカの高級車ではありませんか!
曲そのものはミュートしていて聞こえませんから、そんなクルマが歌詞に使われる曲があって、自分がお気に入り登録しているなんていったい何だろう?
タネ明かしはすぐ次の歌詞で行われました。
好きな時間に行けるわ
時間のラセンをひと飛び
タイムマシンにおねがい
そう、サディスティック・ミカ・バンドの「タイムマシンにおねがい」。間違いなく好きです。
デューセンバーグは歌詞の中で、タップダンス、シネマ、ボギーのソフトなどと一緒に1920年代のアメリカの狂乱の時代を表現しているのでした。
若い頃に、インディアナ州のオーバーンにあるオーバーン・コード・デューセンバーグ・オートミュージアムを見学したことがあるのにもかかわらず、デューセンバーグもオーバーンもコードもその後にあまり興味を抱く対象にはなりませんでした。他のミュージアムやイベントなどでは間違いなく対面しているはずなのですが、素通りしていたのですね。
今年の幕張メッセでのオートモビルカウンシルでは、戦前から日本にあるパッカードが出展されていて、それには大いに興味を掻き立てられ、ショップのスタッフにも長々と話を聞きました。デューセンバーグがあっても、はたして関心を寄せていたでしょうか?
ミュージアムのホームページを見ると、僕がタイトル画像の写真を撮った工場の建物は健在のようです。無性にオーバーンを再訪したくなってきました。