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「J Utah」世界中の道をドライバーの視点からだけで撮っている動画チャンネル

 走るクルマから流れる車外の景色を撮影したYouTube動画には、さまざまなものがあります。僕も好きでいろいろと見ていますが、一番好きなのが「J Utah」というチャンネルです。

 好きな理由は、まず“映像が静的なこと”です。カメラはフロントガラスに固定され、進行方向を映すだけ。ズーミングもなければ、複数カメラの切り替えもありません。

 動画の始まりに地名と「4K」などの動画クオリティが短く表示される他は、ほとんどテロップも出てきません。そうなれば、もちろんナレーションや効果音などもなく無音が続き、誰かが映り込むようなこともないのです。

 名所や観光スポットなどを通ることがあっても構わず通り過ぎ、表示もされません。不特定多数に見てもらうことを想定した動画や地上波テレビのバラエティ番組のように画面がうるさく醜くなることへの見事なアンチテーゼとなっています。

 まるで、自分が一人でその道を運転しているかのような動画なのです。そうかといって、昔の環境ビデオのようにテレビやPC画面になんとなく映し続けて、他のことをしながらチラチラ見ていれば良いというわけでもありません。

 移動し続けていますから、その移り変わりにこちらの眼と脳を委ねるのが楽しみ方になるのでしょう。

 世界6大陸、40か国以上で撮影された動画が809本もアップされています。走ったことのある道も、行ったことのないところも見てみたくなります。アメリカ西部のアーチズ国立公園の大自然もあれば、都会であるロスアンジェルスのロデオドライブではフェラーリF8トリブートを仕立てて、その後ろ姿をずっと追っていく回もありました。アメリカ西海岸ものは、ホームタウンなのか何本もあります。

 ニューヨークのマンハッタン編もあり、都会では頻繁に赤信号に引っ掛かりますから、街の様子も楽しめます。

 南アフリカ・ヨハネスブルグ編では、いかにも物騒な辺りを走っていて、怖いもの見たさで最後まで見てしまいました。

 日本でも何本か撮影されていて、東京の首都高速を走ってレインボーブリッジ上から拝む日の出編もあります。他にも世界中のいろいろなところを走って撮られた動画ばかりなので、お勧めします。

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金子浩久書店
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