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ランドローバー ディフェンダー OCTA

 週末に豊洲で開かれていたランドローバー ディフェンダーのイベント「DESTINATION DEFENDER TOKYO 2024」の正面入り口に展示されていたのが、新しく登場した「ディフェンダー OCTA」でした。

 ブラックのルーフにゴールドのボディカラー、ゴールドのオーバーフェンダー、ゴールドに塗られたボンネット先端のDEFENDERのエンブレムが迫力満点。
 635馬力もの最高出力、250km/hの最高速度や4.0秒の0-100km/h加速など、オンロード性能に特化したクルマのようにも見えますが、一方で最大渡河水深がこれまでの90cmから100cmに深まったことからオフロード走破性能も向上しています。乗ってみたいですね。

 最大渡河水深という用語で思い出すのは、モンゴルで激しく流れる川をカイエンで渡った時のことです。

 2007年と2008年に「トランスシベリア」というアドベンチャーラリーが開催され、ヴァイザッハでラリー用の2シーターに改造されたポルシェ カイエンSでチーム ポルシェジャパンからエントリーしました。僕はナビゲーターで、ドライバーはパリダカールラリー7回その他の出場歴を持つ写真家の小川義文さん。

 ロシアのモスクワからモンゴルのウランバートルまでを毎日キャンプしながら2週間、他のラリーカー40台と競い合うのですがモンゴルでは何本もの川を渡りました。2007年の方が雨量が多かったのか、2008年よりも川の水量が多く、流れも激しかったです。

 川を前にしてカイエンを停め、僕がストックを突きながら水深が浅そうなところを探しながら、まずは対岸まで歩いて下見します。問題なく渡れそうだと判断できたら、小川さんに合図してカイエンをゆっくりと川に入れて渡ります。

 一度、対岸まで30メートルぐらいありそうな川の真ん中でスタックしてしまったことがありました。本来ならば川の流れに対して90度以上の角度で渡らなければならないところを、激しい流れや川底の凹凸などによってカイエンが90度よりも小さな角度を向いてしまったのです。流れに逆行することになります。その分の大きな抵抗が発生して、水中の4本のタイヤは前進するよりも川底を掻いてしまい、スタックしてしまったのでした。

 川の流れの力の大きさを痛感された瞬間です。幸いに同じように川を渡ろうとしていたスペイン人チームのカイエンにウインチで引き出してもらって大事にはいたらないで済みました。

 その後にクルマで川を渡ることになった時にも、“流れに対して90度以上”つまり、“流されながら渡る”ことは守るようにしています。

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金子浩久書店
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