なぜ、仕事の問題を見つけるのに家族の話をするのか?
みなさん、職場で問題が起きると、ついついその場で解決しようとしていませんか?
「仕事の問題は仕事の場で解決すべき」って思いがちですが、実はそれが大きな落とし穴なんです。
実は、仕事の問題の根本は、もっと身近なところ、つまり「家族」にあることが多いんです。
「え、どうして家族の話が関係あるの?」と思うかもしれませんが、これはとても大切なポイントなんです。
家族は社会の最小単位であり、その中でのコミュニケーションの仕方や、役割分担、価値観の植え付けが、私たちが社会でどう振る舞うかに大きく影響しているんです。
家族という「最小単位の社会」
まず、家族は「最小単位の社会」と言われます。
これは、家族が一つの小さな社会として機能しているということです。
社会では、それぞれが役割を持ち、互いに協力しながら生活を成り立たせていきます。
家庭内でも同じように、親は働いて家計を支え、子どもは成長して将来に向けて学び、家族全体で支え合いながら暮らしています。
この「最小単位の社会」では、日常的なコミュニケーションの取り方や、問題が発生した時の対処法、相互のケアや助け合いなど、様々な「社会的なスキル」が養われます。
つまり、家族内で身につけたスキルが、後に学校や職場で活かされるわけです。
例えば、家族内で話し合いがうまくできる家庭で育った子どもは、社会に出ても他者とのコミュニケーションが円滑に進むでしょう。
しかし、家族内で対話がなかったり、問題を抱え込むことが常態化している家庭で育つと、職場でも同じように問題を一人で抱え込んでしまいがちになります。
家族内での「常識」が、そのまま社会での振る舞い方に影響を与えるのです。
家族内の役割分担が職場での役割に影響する
家族内での役割分担も、仕事の問題に大きく関わってきます。
家族の中で誰がどの役割を担うかは、その家庭ごとに異なります。
例えば、父親が全てを決める家庭、母親が家庭を切り盛りする家庭、子どもが親の期待に応えなければならない家庭など、それぞれ異なる力関係が存在します。
このような家庭内での役割分担は、職場でも反映されます。
例えば、家族内であまり責任を持たされず、指示を受けるだけで済んできた人は、職場でも同じように「指示を待つ」姿勢が強くなる傾向があります。
反対に、子どもの頃から家族内で多くの責任を押し付けられ、自分で問題解決をしなければならなかった人は、職場でも過剰に責任を感じたり、一人で解決しようとして抱え込んでしまうことがあるでしょう。
また、家族内でリーダーシップを発揮してきた人は、職場でも自然とリーダー的な役割を果たすことが多くなります。
このように、家庭内での経験がそのまま仕事の場での行動に反映されることは多いのです。
家族から引き継ぐ「価値観」が仕事にも影響する
家族という社会の中で私たちが身につけるもう一つの大切な要素が、「価値観」です。
私たちは、家庭内で親から価値観を受け継ぎ、それがそのまま自分の人生観や仕事観にも影響を与えます。
例えば、「努力は報われる」という価値観を持って育った人は、仕事でも常に努力を重視し、コツコツと取り組む姿勢を大切にします。
一方で、「誰かに頼ることは恥だ」という価値観を持って育った人は、職場で困っていても他人に助けを求めることができず、結果的に孤立してしまうことがあるでしょう。
また、家族内での成功体験や失敗体験も、仕事への姿勢に大きな影響を与えます。
例えば、親が仕事で成功してきた家庭で育った子どもは、自分も同じように成功を目指す傾向があります。
反対に、親が仕事で失敗続きだった場合、子どもは「自分も同じ道を歩むのではないか」と無意識に不安を抱え、チャレンジすることを恐れるかもしれません。
このように、家族から引き継いだ価値観は、私たちが仕事でどのように振る舞うか、どんな選択をするかに大きな影響を与えます。
だからこそ、仕事で問題が発生した時には、その背後にある家族からの影響を見つめ直すことが必要なのです。
家族の問題を振り返ることが、仕事の問題解決につながる
では、具体的にどうやって家族の影響を振り返り、仕事の問題を解決すればいいのでしょうか?
まず、自分が家族の中でどのような役割を果たしていたか、どんな価値観を持って育ってきたかを振り返ってみましょう。
例えば、家族の中でリーダー的な役割を果たしていたのか、それとも指示を受ける側だったのか。
また、家族内でどのようなコミュニケーションが行われていたのか、問題が発生した時にどのように対処していたのかを思い返してみましょう。
次に、その家族内での経験が、職場での行動にどのように影響しているかを考えてみます。
例えば、家族内で常に指示を待つ立場だった人が、職場でも同じように指示待ちの姿勢が強くなっている場合、それが問題の原因かもしれません。
また、家族内で責任を抱え込んでいた人が、職場でも一人で問題を抱え込んでしまう傾向がある場合、それも仕事の問題に繋がっている可能性があります。
このように、家族内での経験と職場での行動を比較し、共通するパターンを見つけることで、問題の根本原因を見つけることができます。
そして、そのパターンを意識的に変えることで、仕事の問題も解決に向かうでしょう。
家族と職場は切り離せない
結論として、家族と職場は切り離して考えることができない関係にあります。
家族は私たちが最初に経験する「社会」であり、その中で身につけたスキルや価値観が、後に職場でも影響を与えるのです。
だからこそ、仕事の問題を解決するためには、まず自分の家族の影響を振り返り、そこから学んだことを理解することが大切です。
家庭内での経験や価値観が、どのように自分の行動に影響を与えているかを見つめ直すことで、仕事での問題も新たな視点から解決できるようになるでしょう。
読んでくれてありがとうございました。コメントや質問もお待ちしてます。