梨食べたい人の将棋解説3局目最終回

初めましての方は初めまして。
そうでない方はいつもありがとうございます。
『梨食べたい』です。
今回は自戦記解説3局目の最終回となります。
前回までの記事はこちらです。


再掲第12図:155手目☗6七玉

最善を逃して・・・

第12図以下の指し手
☖5六角☗5八玉☖6六桂☗4九玉
(第13図A)
☖3七歩
(第13図)

第13図A:159手目☗4九玉


第13図:160手目☖3七歩

 第13図Aの局面で詰みがありました。☖4八歩から入ります。以下詰みです。

第13図A以下の指し手
☖4八歩☗3九玉☖3七飛成☗4七歩☖2八歩☗1九玉
☖3九龍
(第13図B)


第13図B:☖3九龍

 このような順で詰みます。なお、☖4八歩に☗同玉としても☖3八飛以下詰みます。本譜はこれを逃して☖3八歩と打ちます。そしてこの瞬間、先手良しになりました。


逆転、また逆転

第13図以下の指し手
☗同角☖5七飛☗4八銀☖5八桂成☗3九玉☖7七飛成
☗5二銀
(第14図A)
☖4六歩☗同角☖5三金
(第14図)


第14図A:167手目☗5二銀


第14図:170手目☖5三金

 第13図Aで指した☖3七歩は☖5七飛と打った時に、当たるようにするために打ちました。以下☗4八金と打って☖5八桂成から角を取るのが狙いです。

 本譜は金ではなく銀だったので、成桂を作って攻め立てます。その後迎えた第14図Aでは詰みがありましたが、またスルーしてしまいます。それどころか3手後に最後のやらかしをします。

第14図A以下の指し手(詰み手順)
☖4八成桂☗同玉☖4七銀☗同銀☖同角成☗3九玉
☖2七桂☗2八玉☖3七馬☗1七玉☖2六角
(第14図B)

第14図B:☖2六角まで

 詰みを逃して迎えた第14図。この局面が先手のラストチャンスでした。


先手のラストチャンス

第14図以下の指し手
☗6三金☖同金☗同銀成☖同玉☗5四金☖同玉
☗5五金☖4三玉☗4四香☖5二玉☗5六金
(第15図)

第15図:181手目☗5六金

 第14図で指した☗6三金に代えて☗4七銀直と指す手がありました。☖8九角成などでは☗6五銀があって☖5二金と指せないようにします。従って☖4七同角成の一手ですが、☗同銀☖同龍まで進むと後手玉に詰みが生じます。本譜は単に金打って迫りました。この2つの変化において角が持ち駒にあるかないかで勝敗が分かれます。

 とはいえ、本譜の迫り方の充分脅威になります。正解が一つしかないのが連続で続きます。それでも何とか乗り越えて第15図を迎えた時、ようやく勝ちになったと思いました。


逃げ切る

第15図以下の指し手
☖4八成桂☗同玉☖5六桂☗3八玉☖4八金
(投了図)

投了図:186手目☖4八金

 どうにか勝つことが出来ました。数十手前に打った☖6四桂を最後に働かせて終幕です。

 1局を振り返ると、何度もチャンスを逃してしまい、あまり良い内容ではありませんでした。それでも勝ち切れたのは偶然のようなものです。
 しかし逆転された局面を再逆転できたとはいえ、次もできるとは限りません。強くなければならないと思わされる1局でした。

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