見出し画像

世界をよくする100テーマ〜26. 文化の保護と創造的経済〜

はじめに

こんにちは、兼若勇基(かねわか ゆうき)です。

「パーパスライフディレクター」として、世界平和を目指しながら、人々が使命を持って生きるための支援を行っています。


「世界平和」と言っても、抽象的でイメージしにくいかもしれません。
また、「理想論にすぎない」と思う方も多いと思います。

そこで!!

「世界をよくする100のテーマ」

というシリーズを通じて、実際に私たちが取り組むべき課題を1テーマずつ、具体的に掘り下げていきます。

今回は「 26.文化の保護と創造的経済」です。


1. 課題内容

グローバリゼーションが進展する中で、各国の文化が同質化し、多くの地域固有の文化が消滅の危機に瀕しています。

経済や技術の国際化は、国境を越えてさまざまな商品やサービスを普及させ、世界中の人々が同じような消費行動を取るようになっています。

しかし、このような均一化された世界の中で、地域固有の伝統や習慣が失われ、文化的な多様性が危ぶまれる状況が生まれています。


特に、少数民族の文化や言語、伝統的な建築様式や工芸品などが、その保存と継承が困難になっています。

多くの人々が都市部に移住し、グローバルな生活スタイルを受け入れる中で、地方に残る文化や風習が次第に薄れていっているのです。


さらに、文化的な価値が経済的利益の背後に隠れてしまいがちです。

グローバルな市場経済の中では、消費者ニーズや効率性が優先されることが多く、文化保護の重要性が軽視されるケースが見られます。

このような現状に対して、世界各地で文化の保存と保護を進め、同時に新たな創造的経済を促進する必要性が叫ばれています。



2. 課題の構造

① 文化の消滅と同質化の加速

グローバル化が進むにつれ、世界中の文化が均一化しています。

ファストファッションやチェーンレストランなど、どこに行っても同じものが手に入る便利さが広がる一方で、地方独自の伝統や文化が消滅の危機に瀕しています。

これにより、文化的な多様性が失われ、世界中が同じ価値観やライフスタイルを共有するようになっているのです。


② 経済優先の影響

多くの地域で、経済発展が優先され、文化や歴史的な遺産が軽視されることが増えています。

歴史的建造物が経済開発のために取り壊される事例も少なくなく、地域の文化的アイデンティティが薄れていく要因となっています。

文化を経済的利益に直結させないことで、保護が後回しにされがちです。


③ 創造的産業の未成熟

文化を保護するためには、単なる保存だけでなく、新たな創造的な経済活動を通じてその価値を見直す必要があります。

文化的なアイデンティティを反映した製品やサービスを生み出す創造産業の育成が遅れている地域も多く、これが文化保護の一つの壁となっています。


④ 国際的な協力と文化交流の不足

文化保護は国境を越えた課題であるにもかかわらず、国際的な協力や文化交流の促進がまだ十分とは言えません。

ユネスコや世界文化遺産委員会のような機関がその役割を果たしているものの、地域間での交流が不足しており、文化保護の重要性を理解し合う機会が限られています。



3. 鍵となる機関・国・人

ユネスコ

ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)は、世界中の文化遺産を保護するための国際機関であり、文化的多様性の保護を進める重要な役割を担っています。

特に、世界文化遺産リストへの登録や文化財保護のための支援プログラムを通じて、地域文化の維持に寄与しています。


世界文化遺産委員会

世界文化遺産委員会は、ユネスコの一部門として、歴史的、文化的価値の高い場所や建造物を世界遺産として登録し、その保護活動を監視・支援しています。

これにより、国際的な文化遺産保護の基盤を提供し、文化の保存を推進しています。


③ 創造的なアーティストやデザイナー

文化を保護するための鍵を握るのは、創造的なアーティストやデザイナーたちです。

彼らは、伝統的な技術や文化的背景を生かした新しいプロダクトやコンテンツを生み出し、現代の生活に適応させることで、文化の価値を再発見し、広める役割を果たしています。


4. 解決のロードマップ

① 文化保護プログラムの拡大

  • 短期(1-5年)
    ユネスコや各国政府は、地域の文化遺産を守るためのプログラムを拡大し、特に文化的に脆弱な地域での文化保護活動を強化する必要があります。また、文化遺産のデジタルアーカイブ化を進め、消滅の危機に瀕している伝統や文化を記録・保存する取り組みも重要です。

  • 中期(5-15年)
    文化保護活動に関わる予算を増額し、地方自治体や地域住民が主体的に文化保護に取り組めるような仕組みを整えます。特に、地域の文化に根ざした観光や教育プログラムを通じて、文化遺産を地域活性化の一部とするモデルを確立します。

  • 長期(15-30年)
    地域ごとの文化保護活動を国際的に統合し、グローバルな文化保護ネットワークを構築します。各国が協力して、文化の多様性を尊重し、同時に持続可能な形での文化活用を促進する枠組みを作り上げます。


② 創造産業の育成

  • 短期(1-5年)
    地方の職人やアーティストを支援するための助成金や技術支援プログラムを強化します。伝統工芸や地域特産品を活かした新しい製品開発に向けたインキュベーションプログラムを導入し、文化的価値を持つ製品が市場に出るための環境を整備します。

  • 中期(5-15年)
    創造的経済を発展させるための政策を策定し、地域ごとの特色ある産業クラスターを育成します。これにより、地方の文化的資源を活用した持続可能な経済活動を確立し、地域の経済成長と文化保護を両立させることを目指します。

  • 長期(15-30年)
    創造産業を支えるインフラを整備し、グローバルな市場で競争力を持つ文化的製品を生産・販売する仕組みを確立します。これにより、文化的アイデンティティを維持しながらも、国際的な市場に文化を発信し、経済的な成功を収めることが期待されます。


③ 文化交流の促進

  • 短期(1-5年)
    国際的な文化交流プログラムを通じて、若者たちが異なる文化に触れる機会を増やします。特に、文化的多様性を尊重する教育プログラムを導入し、地域や国を超えた文化理解を深めます。

  • 中期(5-15年)
    政府間協定や地域間協力を通じて、文化交流を活性化させます。特に、アートフェスティバルや国際博覧会を開催し、アーティストやデザイナーが異なる文化背景を持つ人々と協働できる場を提供します。

  • 長期(15-30年)
    グローバルな文化交流の枠組みを確立し、異なる文化同士が互いに影響し合い、創造的なインスピレーションを生むエコシステムを作り上げます。これにより、文化的多様性が世界的なレベルで持続可能に保たれることを目指します。



おわりに

今後の「世界をよくする100のテーマ」では、さらなる課題を掘り下げていきますので、ぜひ引き続きご覧ください。


公式ラインのご案内

「パーパスに生きる」ための支援や、経営コンサルティング・コーチングにご興味がありましたら、ぜひ私の公式ラインにご登録ください!

未来を一緒に作り上げていくためのヒントや情報をお届けします。

公式ラインに登録する

未来のリーダーとして、新しい世界を築いていけることを楽しみにしています!

いいなと思ったら応援しよう!