少数株主としての戦い(初の株主総会出席)⑤
1.前回のサマリ
みなさま、こんにちは。前回、「少数株主としての戦い(敵は身内にあり)④」で、少数株主として戦う上で、信頼していると思っていた監査役Y氏が実はX氏の味方で、こちらの敵であり、作戦は隠密に行動すべきと記載しました。今回は、戦いを開始してから、株主総会へ出席しました。当然母親は、遠くに住んでいるので当然私が代理で出席することとなりました。
2.いざ出陣、株主総会へ!
以前、株式会社は最低年1回決算後に株主総会を開催する必要があることについて言及しました。今回も、委任状付き往復はがきで送付されてきました。議題は下記のとおりです。
計算書類の件
代表取締役(X氏)選任の件
株式買取の件
なお、出席者は、①代表取締役X氏、②X氏の息子、③X氏の妻、④監査役、⑤株主N氏(こちらの唯一の味方)⑥顧問税理士とほぼ敵です。その中に唯一の仲間である⑤他株主のN氏であり、完全Awayです。
会社の狭い会議室で密集した状態で、総会が始まりました。司会は、代表取締役X氏であるが、しどろもどろでうまくしゃべれておらず、今まで総会をほとんど開催していないことが明白でした。
X氏が代表取締役に就任したのは平成18年、その計算書によると、現金は約1億円、借入金などの負債はゼロ(一部買掛金あり)であることは既にリサーチ済みです。そして、この総会が開催されたのは平成30年、提出された計算書類をみると、現金が2,500万円程しか残っておらず、土地に2,000万円程増加していました。また、その時の利益は▲300万円程であり、平成18年からの現金の減少額を見ると、とんでもない減少額です。それについて、こちらからその理由について確認しところ、従業員の退職金を捻出したためだとX氏、Y氏から説明がありました。しかし、これは嘘です。というのは、退職金をその前に支払っていることは確認しており、事実を知ったうえで、無知を装い質問したのです。なぜなら、誰が嘘つきで信用できないかをあぶりだすためです。その結果、代表取締役X氏、監査役Y氏は見事に罠にはまり嘘を言ってきたのです。こいつらは全員グルで何か画策しているのだとすぐに判断できました。私はそうなんですねーと、あたかも納得したようにその場は何事もなかったかのように納めました。また、三期連続売上比較表なるものを提出してきて、それについて説明してきました。なぜ、三期?という疑問が生じしましたが、その後すぐに理由がわかります。仕事柄、計数をよく扱っている性質上、すぐに異常値を発見し、すかさず質問をしたのです。平成28年-平成29年にかけて、売り上げが1,000万円程減っているのに、売上利益はほとんど変わっていないのはなぜですか?と。
そうすると、代表取締役X氏は、たばこについて、得意先の施設が改修工事により、販売・納入ができなかったためだと回答。続けて、「本当はこんな事言ってはダメなのだが、たばこの利益は10%であるが、値引き行為を行っており、売上に対するたばこの利益感応度が低いので、売上が変わっても利益に影響ないとのことである。その時は、利益の出ない事業を行って意味あるのかなと違和感がありました。後日調べたところ、たばこの値引き行為は違法行為のようです。相手が、愚かで助かられました。不利な情報をべらべらしゃべってくれてありがとう。一つ戦略を練るうえでパズルのピースがそろいました。
3.恫喝?
そして、一通り説明が終わり、監査役が平成28年から平成30年までの3年分について監査し問題ないことを確認しましたと声明を読み上げ、代表取締役Xが、議案について賛成でよろしいですよねと問いかけてきました。なぜ、3年分?と思いましたが、Y氏が監査役になったのが、平成27年で、それ以降株主総会を行っていないことから明らかであり、責任を回避しようとしたのです。そして、その回答に「反対です」と堂々と述べました。そうすると、監査役はその理由を述べよと言ってきたので、「賛成するなと言われたので」と回答する。そうすると、監査役はそんな理由では認められないし、議事録にも残せないと声を荒げてきた。特にその場は何も言わずに相手に従いました。でも、大丈夫です、気が付かれずに、しっかりとボイスレコーダーで録音しているのです。疑わしい人達であったので、信用せずに、相手の振りな証拠をとった行動は正解です。場合に酔ったは、これを証拠に決議の無効、脅迫として申立てをできるからです。着実に証拠をとっていくことをお勧めします。
<振り返って思うこと>
今回の株主総会から相手の腹を探る為、そして重要な情報を入手する為、私は母と代表取締役Xとをつなぐ天使を装いました。株主総会でのあいての様子から、相当やばいなという雰囲気を感じており、そこにスキを見つけたのです。相手の責任追及をする手がかりを生身の情報から得る必要があるからです。少数株主は、会社側が隠ぺい行為を図るなどの理由で、重要な情報や違法行為となる情報を得るには非常に不利な立場となります。打開するため、当人がスパイ(情報聞き出し役)となるのか、だれか共通の知人をそうさせるかは状況によって適切な人を配置すべきです。
株主総会が終わった後、代表取締役X氏と顧問弁護士が、私のところにやってきて、言い訳をダラダラ説明し、母の株の購入も検討しているなど言ってきたので、私も穏便に行きましょうと伝え、帰宅しました。取り合えあず、弁護士から相手へ連絡するまでに、ある程度の情報をそろえることができました。これらの情報を弁護士へ伝え、相手への責任追及を開始することとしました。
基本的に株主総会を開催していないこと
X氏(代表取締役)が平成18年に代表へ就任してから、現預金を1億円から2,000万円程度まで減らしていたこと。
たばこの値引き行為である違法行為の疑いがある事、
X氏(代表取締役)とY氏(監査役)が仲間であり、そして嘘をついていること、そして我々の敵であること(仮説として、Y氏の会社へたばこを安く卸す見返りに、監査役になり、X氏を助ける密約をしたこと)
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