Walmartのプラットフォーム戦略
皆さんこんにちわ、ケインです。今回は米国の小売大手、Walmartについてです。
Walmartは、これまで色々なサービスを提供してきました。そしてそのサービスのほとんどは胴元ビジネス、いわゆるプラットフォーマーになりうるソリューションを提供しています。ギグワーカーとして採用しているドライバーのホワイトラベル化、自社開発したBOPISの仕組みのSaaS化など。
今回もまた面白いサービスを提供し始めるようです。
それがAngi社とのパートナーシップです。
Angi社とのパートナーシップ
今回のパートナーシップにより、Walmartは販売後の顧客体験向上を狙ったサービスを提供できるようになります。サービスの内容は、Walmartの顧客が店頭やオンラインで買い物をすると、フローリングや塗装、フェンスの設置、家具の組み立てや大型テレビの取り付けなど様々な製品の設置を手助けするものです。2018年にハンディ社と提携し、同様のサービスをすでに開始しておりますが、今回のAngiとのパートナーシップにより、Walmartは全米どこでもサービスを提供するようになりました。また、Handiと提携している内容よりも更に幅広いサービス範囲を提供することになります。
Amazonもこれまでに、ホームサービスに参入していますが、それを追随している形になります。
Walmartはどこに向かうのか
Walmartは、今後小売で伸ばしていくのではなく、その周辺サービスを伸ばして行っています。すでに全米にネットワークを持ち、幅広い商品を売っています。
このネットワークを活かし、過去数年間、自社で作り上げたサービスをどんどん外販し、サービスの幅を広げています。
これはAmazonにもなかなかできないことです。リアル店舗を持っているから、リアルな顧客接点を持っているからこそ、顧客が望むサービスを提供したり、オペレーションで本当に必要なサービスを提供できています。
今後は小売企業と競うのではなく、このような内製化したサービスをその他の小売企業や中小企業に対してサービスを提供する、BtoBのソリューションプロバイダーになっていくのではないでしょうか。
日本ではどこがこのようなことを実施するのか?
日本ではWalmartのようなポジションを取っている企業はあまり見ませんが、ソフトバンクなどは近いのではないでしょうか。企業として様々なソリューションを提供し、たくさんの種類の顧客接点を持っています。
また、物流企業であるクロネコヤマトなども、ネットワークを持っている点などから、WalmartやAmazonのようなプラットフォーマーになり得るポテンシャルがあると思います。
今後日本企業がWalmartやAmazonのような企業をベンチマークとして、日本国内のプラットフォーマーに変化していくのではないかと、楽しみにしています。
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