事業の本質② あなたの提供する価値と本当の顧客 No.697
昨日はあなたの事業が提供する価値について書いていきました。今日はそのなかで、基本機能と付加機能を明確にするという点について書いていきます。
「事業とはお客様の要望に合わせより良い製品(サービス)を生み出して世の中をよくすること」と、昨日も書きましたが、その事業を
・マーケティング
・イノベーション
・生産性
の3つのポイントで向上させていきます。
そうすることでドラッガーの言う「事業の目的とは顧客の創造」が達成できます。
その上で大切なのがお客様が本当に求めているものを知ることです。お客様が求めているものを考える時にお客様の要望を正しく知るには、事業を基本機能と付加機能に分け、基本機能を正しく理解することです。
基本機能とは、その事業を行う上で外してはいけないポイントとも言えます。
例えば駅を降りて雨が降ってきたのでタクシーに乗る際に、レクサスのタクシーでびしっとスーツの運転手が下りてきて
「お客様ご乗車ありがとうございます、2日に1回は事故をしますが丁寧な接客がモットーです」という運転手のタクシーには乗りたくないと思います。
安全が守られているというのはタクシーの基本機能でそれを外しては利用する気になりません。安全な上で付加機能として、接客が良いことや乗り心地が良いことなどが生きてきます。
事業の基本機能を明確に定義して、その上で付加機能を追加し他社との差別化を行っていきます。
ここが明確でなければ正しいお客様に出会うことは出来ませんので、しっかりと追及し、お客様は誰なのかを明確にします。
基本機能を見つける際にヒントになる考え方が「もしわが社と同業他社が無くなったら、お客様が出来ないこと、困ることはなにか?」という視点で考えます。
私の運営しているコワーキングスペースであれば、「もしすべてのコワーキングスペースが無くなったら皆さんどうするのか」という視点で考えます。
以前はコワーキングスペース自体が無かったので、その時代を思い返すことが簡単なのですが、以前でしたら会社や自宅以外で集中したいときはカフェなどに行きパソコン作業などをしていたと思います。
図書館では本は読めますが、仕事などのPC作業は出来ません。カフェなどでは長時間滞在するのがはばかられます。ネットカフェでは長時間滞在すると意外とコストが高くなります。
上記から導き出されるコワーキングスペースの基本機能は
・時間を気にすること無く仕事や勉強に集中できる場所
になります。そのうえでコミュニティーの機能を持ったり、より仕事の成果が出るお手伝いをしたりというのが付加機能になります。
私が行っているコンサルの「二代目社長の伴走者」であれば
コンサルが無ければ経営者の方は仕事などで悩んだ時に、身近な人に相談を持ち掛けます。自分より経験のない人に相談をする人はいないと思いますので、自分より経験のある方に相談を持ち掛けます。
そういった方が親身になって答えてくれても、自分が欲しい答えを見つけてくれるかどうかはわかりません。また、その方が解決策を持っていても相談した経営者がアドバイス通り行動するかは伝えた方の人間力にかかります。
そう考えると「二代目社長の伴走者」の基本機能は
・経営者の悩みの解決策を見つけ、行動変容を促すこと
になります。そのうえで、より多くの成果を出すための理念浸透や従業員育成、経営基盤強化のサポートなどが付加機能になります。
基本機能と付加機能が明確になればいよいよ本当の顧客を見つけていきます。明日は本当の顧客について書いていきます。
今日の一言
事業の基本機能と付加機能を明確にする
成長するための実践行動
・事業の基本機能は「もしわが社と同業他社が無くなったら、お客様が出来ないこと、困ることはなにか?」という視点から見つける
・そのうえで付加機能を明確にする
よろしければサポートお願いいたします。サポートいただいたお金は日々のビールやおつまみにありがたく使わせていただきます。間違っても募金箱や賽銭箱に入れませんのでご安心ください。