【審判】ある日の審判たちの練習
ウォーミングアップ
通常、試合開始前3時間前にホームチームの試合前練習が始まる。
バッティングやサイドノック、などなどの練習をこなし、そしてビジターチームの練習時間が始まる。
お客さまが入場できるようになるのがチームによって違う場合もあるが、おおよそ試合開始1時間前。となると、ウォーミングアップは見れない場合のほうが多い。
その中で、審判が行っているウォーミングアップをご紹介したい。
ある日の審判の練習
高橋由樹審判員と、片山翔也審判員。
試合が始まる2時間ほど前からストレッチやキャッチボールを始めていく。
(片山審判員)
(高橋由樹審判員。表記が「高橋由」のため、初めて見た人がちょっとざわざわするのがお約束)
当然ながら審判は動きが激しい。2人制の試合でも4人制の試合でも、しっかり動けるようにウォーミングアップをしている。
そして、中塚政利審判員も加わると、グラウンド脇のブルペンで一人が投手役、もう一人が捕手、そして球審役となり、ストライクゾーンの確認を行った。
「これどうですか?」
「ボール!」
「じゃあここはどうですか?」
「ストライク高めいっぱい!」
「じゃあ次行きます!」
「これは低い!うん、これはボール」
と、色々な状況を想定して、30分ほど役を入れ替えながら目慣らしをしていた。
ちなみに打者役として打席に立たせてもらったが、腰を引いたりするなどの動作を入れても、しっかりゾーンが出来上がっていた。
また別の日、今回は片山、高橋由に加え、山田幸英審判員がブルペンで同じくウォーミングアップをしていた。
(この写真では近くから投げていますが、徐々に距離を開け、ボールの速度も変えて投げています)
何度も何度もコースや見え方を確認して認識を合わせていく。こういった作業も試合前には行われている。
審判も人間、だが
「やっぱり人間なんでミスすることもありますが」と前置きしたうえで片山審判が話した。
「しっかり備えておかないと、審判側がゲームを作ってしまうことがあります。なので、日ごろの準備をしっかりして試合に臨んでいます」
高橋由審判も「前日は早めに寝たり、体調にはすごく気を使っています。自分のことで左右されないようにしています」とのことだった。
ミスを防ぐための工夫も人それぞれだ。
高橋英夫審判員は「この時期は打球が見にくいので打球が上がった時には太陽が目に入らないように体の向きを変えています」とのことだった。
(高橋英審判員)
野球において華は選手だ。しかし、試合は審判なしでは成り立たない。
選手も成績を残すため、上のレベルに挑戦するための練習を続けているが、審判たちもこのように練習や工夫を行っている。
球場にお越しの際はぜひ審判たちにもご注目ください。
(取材日:6月10日、6月12日、6月22日、7月3日 SAZZY)