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正面突破を回避!DTM初心者がミックスに挫折する3つの理由

ミックスが苦手すぎて、作曲を始めてから13年間、曲を完成させられなかったダサメロンパンです。

僕と同じように、「ミックスが分からなくて、曲ができたのに放置している」なんてことないですか?

僕は
「ただ、曲が作りたいだけなのに
なんでこんな難しいことを勉強しないといけないの?」

とずっと思ってました。

そして、ミックスが嫌いすぎるあまり、
曲を作るモチベが下がり、
結局10何年も曲が出来ませんでした。

そんな自分ですが、最近ようやく
「ミックスが難しいのは、
情報が氾濫しているからなんじゃないか?」
と気づくことが出来ました。

そこで、これから作曲を始める人に向けて
数回に分け「ミックスの壁の乗り越え方」をシェアしていきます。

この壁にぶち当たって曲が作れなくて悩んでいる方はぜひ読んでみてください。人の失敗は参考になりますので!

それでは行ってみましょう!

なぜミックスは難しいのか


まず初回は「なぜミックスが難しいのか」を取り上げます。

エベレストに登山未経験者は登ろうとはしません。

それは、エベレストが世界で最も高い山で、登るのは死と隣り合わせだから、と知っているからです。

逆に、エベレスト登山に成功する人はどういう人でしょうか。

エベレスト登山は高山病の危険がありますので、事前に慣れておく必要があります。そして日数がかかるので、時間とお金が必要です。そのためチームを組み、数百万円の費用を準備して臨みます。

つまり「エベレスト登山が難しい、ということを熟知しているからこそ、相応の準備をして、山頂にたどり着くことが出来る」わけです。

しかし、ミックスにおいては、いきなりプロ級のものを作ろうとして、プロ級の情報を仕入れ、プラグインを買いあさり、クオリティがかけ離れていることに力尽き、挫折してしまう人が後を絶ちません。

挫折したら、なんにもなりませんよね。

だから、「ミックスにひそむ罠を事前に知り、事前に備えることが大事」なわけです。

そこで、ここでは、ミックスがなぜ難しいのかについて、3つの面から理由を紐解いていきます

読めば読むほど、身に当たることが多すぎてしんどいかもしれません。

でも、後でちゃんと「ではどうしたら良いのか」についても言及しますので、今は読み物として読み進めていただければと思います。


1.技術面の理由

まず最初が、技術面の理由です。

そもそも、ミックスとは何かというと、「曲を構成する色々な楽器の音量や配置等のバランスを調整して曲を聴きやすくする作業」のことです。

ミックスとは?
→曲を構成する色々な楽器の音量や配置等のバランスを調整して曲を聴きや すくする作業

ミックスには、様々な手順があります。

実際に市販されている曲は、それら一つ一つの工程を、プロの専門家が、豊富な経験と、大規模な専用の機材を使って行います。

対して、DTMにおけるミックスは、僕たち1個人がプラグインと言われるパソコン内部の機械を活用することで、彼らプロがやっている作業を模して行うということになります。

当然、知識不足、経験不足、機材の違い、費やす時間とお金などに限界がありますので、それを個人が習得することは、非常に難しいことは当然です。

さらにミックスの学習は、専門用語のオンパレードです。
下記に、ミックスを構成する要素を書き出しました。

<ミックスを構成する要素>
・各楽器の音量の調整(ボリューム調整)
・各楽器の配置の調整(パンニング)
・各楽器の音量のばらつきの調整(コンプレッサー)
・各楽器に含まれる、音成分の余計な部分を削っってスッキリする作業(イコライザー)
・空間的な響きを加える作業(リバーブ)
・曲全体の音の大きさ(音圧)を調整する作業

ミックスを一通りやろうとすると、これらの工程一つ一つをきちんとこなす必要があります。

そして、世の中には、これらの構成要素一つ一つを実行するための数多くの機材が存在します。制作にあたっては、その数多くの機材中から最適なものを選び取る力が必要です。

更にその機材一つ一つに多くのつまみがあり、それらを自由に動かすことで、自分が望んだ音に調整していく作業こそがミックスです。

その調整には音の変化を聞き分ける耳と、判断する経験が必要になります。

言い換えると「自分のイメージするサウンドに近づけるために、数多くの機材の中から、一つ一つのつまみのセッティングを、もっとも曲が輝くように耳と経験と知識から選び出す」これこそがプロの仕事なわけです。

そんな作業を、我々のような初心者が手を出すのは、あまりに途方も無い壁、と言わざるをえません。

そんな作業が一台のパソコンでできるように設計されているので、ミキサー画面は複雑でとっつきにくいわけです。


LOGICPROXに付属のデモ曲のMIXER画面

この画面下にいっぱいつまみがありますが、これらぜんぶ弄ることが出来ます。
これらのつまみを調整して、市販の曲のようなかっこいい音を作ろうとすることがどれだけ難しいことなのか、ご理解いただけたかと思います。

最近は初心者向けの情報が増えているとはいえ、実際に手を動かすのは自分です。

無限の選択肢の中から、最適なものを見つけ出す、という作業は、初心者にとって、あまりにも負担が大きく、途方も無い作業なんですね。

この「選択肢が多いと、人は判断できず動けない」というのは、今後非常に重要なテーマになってきますので、できれば覚えておいてください。

2.心理面の理由


次に、心理面の理由です。

心理面の難しさとは、ズバリ「終りがない」ということ。

ミックスは、いくらやっても、どんどん気になるところが出てきて、いつまでも終わらないんです。

その理由は、作曲を含め、創作活動は基本「これで良い」というボーダーラインはありません。人は与えてくれません。なので、自分自身で基準を設けるしか無いわけです。

自分自身に折り合いを付けるのが苦手な場合、いつまでも、ミックスをいじり続けて、曲ができないまま気がつけば10数年、ということになってしまいます。(これまた経験談)


初心者はこんなことを思いがちです。

時間をかけるほど良いものになるような気がする
もっと良いものを作りたい
何から手を付けていいか分からない
情報が多すぎて何をしたら良いか分からない

こういった、完璧主義さや、経験や知識の無さからくる心理面の課題にぶちあたるという点が、ミックスが難しい2つ目の理由です。

3.金銭面の理由


最後に、金銭面の難しさです

今まで、説明したとおり、ミックスは、様々な工程があり、それら一つ一つに、専用の機材(DAW上ではプラグイン)があります。

<機材とプラグインの違い>

機材:実際に音を通すことで変化させる機械のこと(実機とも言う)
プラグイン:実機の挙動をコンピュータの計算処理能力を用いてシミュレーションするパソコン内部のソフトウェアのこと

少しでもDTMに興味を持ったのなら、見たことがあると思いますが、DTM雑誌を見ても、ネット記事を読んでも、このプラグインが良いよ、という情報が溢れています。

そういった記事を見ると、次第に自分のクオリティが上がらないのは「DAW付属の標準プラグインだからでは?」という気がしてきます。

そのうち、
「あの有名なプラグインを買えばきっと音がプロ仕様に近くなるはずだ」と思って、そういう有料プラグインが欲しくなる時が来ます。

恥ずかしい話ですが、僕は曲がろくにできないうちから、音が良くなるに違いないと思って、有料プラグインを購入しました。

DTM用のプラグインって、非常に高価なんですよね。
数千円から数万、物によっては数十万なんてものもあります。

僕も初めて、数万円のプラグインを買ったときは、これで一流の音が出せる、とワクワクしたものです。しかし、残念ながら、僕の場合、さほど音も良くならず、結局素人臭い音のままでした。(←原因は腕)

その結果、もっとプラグインが欲しくなり、次第に金欠になっていったのですが、そのあたりはまた詳しく話しします。

まずは、DTMはお金がかかるという点、そして、しっかりとした腕と考え方がないとお金をかけても効果がないという点、そして気がつくと、どんどん金欠になっているということを理解しておいてください。

そういった金銭面の課題が3つ目の理由です。

まとめ

いかがだったでしょうか?

以上、なぜミックスが難しいのかについて3つの理由を明らかにしてきました。

「じゃあ、どうしたら良いの?」
「初心者は、諦めてミックスの専門家に依頼しろということ?」

と思われたかもしれません。


大丈夫です。

以前の記事では、
「クオリティアップの勉強は一切やめ、今の技術で曲を完成させる」という作戦について書きました。

ミックスも同じです。
曲を完成するというゴールの達成に寄与することだけに絞れば良いんです。

次回以降の記事で、ミックスにおける初心者の戦略について述べていきますので楽しみにしててください。

あなたのDTMライフの参考になれば幸いです。

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