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【音楽理論不要】違和感のないコードを付ける3ステップ

以前の記事では、作曲初心者の大きな壁であるメロディの作り方を紹介しました。

今回は、次にぶち当たる壁である「コードの付け方」を解説します。

 「鼻歌でメロディができたけど、伴奏のコードを付け方がわからない」
「ネット記事を読んでも、コードの話になると専門用語ばかりになり、急に難しくなった」と感じていませんか?

そこで今回は、「音楽理論の知識が無い方でも違和感のないコードを付ける3ステップ」について、解説します。

この3ステップを習得すれば、音楽理論の本を読まなくても、メロディにあったコード進行が作れるようになります。

ぜひ最後までチェックしてみてください。
(この記事は5分で読めます)

メロディにあったコードを付けるための3ステップ


まず、メロディにあったコードを付けるための3つのステップを紹介します。

「コードを付ける」と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、たったの3ステップです。

1.メロディの構成音を知る
2.ベースの音を決める
3.コードの構成音を決める

順に解説していきます。

1.メロディの構成音を知る


最初に、メロディの構成音を把握します。

今回は、平原綾香さんのヒット曲の元となったクラシックの名曲「木星(ジュピター)」を題材にします。

なお、メロディについては説明を簡単にするため、ピアノの白鍵のみで表現できるキーに移調してあります。


譜面では以下のようになります。

ジュピターのサビ部分

メロディをDAWのピアノロール上で打ち込む作業するにあたり、先にBPM(テンポ)を決めます。

ここでは原曲のゆったりとした曲調を参考にして、74としました。

そもそも曲のフレーズをDAWで打ち込む作業がわからない、という方もいらっしゃると思います。その方法については、別の機会に解説しますね。

下記のように打ち込むことができました。表示は、以下の画面のようになります。

ジュピターのサビ部のメロディ

※ ミソラ−ラドシソから始まるフレーズが印象的ですね。

2.ベースの音を決める


次はベースの音を決める作業です。

ベースは、曲の低音部で音を支えるパートで、非常に重要な役割を果たします。

ベースの音を、ルート音とも言います。

一般的に、メロディの構成音のいずれかの場合が多く、メロディよりも2オクタープ低い音域になることが多いです。

メロディをループ再生しながら、ひとかたまりのフレーズごとに、メロディに合うベース音を手探りで探していきます。

このベース音は、候補が必ずしもひとつだけではないのですが、その中で違和感がないものを選べればOKです。

慣れてくると、さほど悩まず選べるようになってきます。

ここでは、以下のようにベース音を決めました。

ジュピター ベース音

ここでは、ミファーソラ−から始まるフレーズにしました。ベースを付けるときは、歌いながら、歌心を感じながら付けると良い感じになりやすいです。

これでベース音を決めることが出来ました。


3.コードの構成音を決める


ベース音が決まればあと一息です。
最後にコードの構成音を決めていきます。

「難しそう」と思うかもしれませんが、意外と簡単です。

ベース音が決まっていれば、ほぼコピペでコードが作れてしまいます。

まず、ベース音をマウスで選択します。

そしてベース音をコピーして、そのまま、半音4つ上にペーストして貼り付けます。

(専門的には長3度の和音と言います。ドに対してはミの音、ファに対してラの音、ソに対してシの音です。)

その状態で、一度PLAYボタンを押して、再生してください。

違和感を感じる箇所が無いでしょうか?

違和感を感じる部分があれば、先程貼り付けた音があっていないということなので、その音を選んで半音1つ分下に平行移動します。

違和感を感じる箇所全てにその作業を終えたら、再生して耳で聞いて確認してください。

違和感がない状態になればOKです。
これで、3度の和音が決まりました。

(参考)
・和音を半音下げなかった箇所:明るい響きに聞こえる:メジャーコード
・半音下げた箇所:響きが暗く感じる:マイナーコード

次に、5度の和音(例えばドに対してソの音)を決めていきます。
ベース音をコピーして、半音7つ上(5度の和音)に貼り付けます。

以上でコードの構成音が決まりました。

以下のようになります。

ジュピターのコード(譜面)
ジュピターのコード(ピアノロール)

コード進行としては、
Em、F、G、Am、G、F、G、Am
F、G、Am、Em、F、C
となります。
(コードの読み方については、別途解説します)

4.コードの転回形について



3までの手順でコードが決まりました。

ベース音の上に音を重ねている関係上、音の響きが高すぎたり、低すぎる場合もあるかと思います。

このような場合は、コードの構成音のうち、最高音を1オクターブ下に移動したり、オクターブ上に移動するなどして、音の移動が極力少なくなるようにします。

これをコードの転回形といいます。

ここでは、ルート音がラのときのコードの一番上の音(トップノート)が高すぎて軽い印象になったので、ラの音を1オクターブ低い音に移動しています。

実際に転回した後の譜面がこちらです。

転回後のコードの譜面
転回後のピアノロール


コードを展開すると、よりコード進行がスムーズになります。

5.まとめ


以上、誰でもメロディにコードを付ける方法について解説しました。

しっかりとしたメロディができていて、ベースの音さえきちんと決まれば、コードを付けることはさほど難しくないことが理解いただけたでしょうか。

最初は戸惑うかもしれませんが、数をやっていくと必ず出来るようになリます。

上記で紹介した方法は実際に自分の知っている曲を使ってやってみると非常に勉強になります。実際に手を動かすと、使える知識になっていくと思います。

「コードを付けることは難しくない」と思えるようなると、作曲がもっと身近になるはずです。

あなたのDTMライフの参考になれば幸いです。

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