2024 J1 第7節「京都サンガF.C. vs ジュビロ磐田」 超主観的振り返り
西久保駿介が躍動!
マテウスペイショット意地の2連弾!
2024年4月7日。J1リーグ第7節。
ジュビロ磐田は、京都サンガF.C.と対決するためサンガスタジアムby KYOCERA に乗り込みました。
「超見やすい」と言われていたスタジアムでしたので、一度は行ってみたいと思っていました。今回念願叶って、京都遠征敢行!
前節、ホーム新潟戦を勝利で飾った磐田。中3日での連戦となりましたが
、ぜひとも連勝を成し遂げて上昇したいところでした。
悲しいかな、前回2022年のJ1での戦いでは一度も連勝が無かった磐田。
結果は、3-0で磐田の勝利。久しぶりのJ1連勝!
磐田が前回J1で連勝したのは、2019年まで遡ります。
この2試合は、J2降格決定したインパクトが強すぎるので、ヤマハスタジアムのバックスタンドで呆然としていた記憶しかないです(苦笑)。
連勝を演出したのは、今季新加入の西久保駿介とマテウスペイショットの2人。特に、ペイショットは試合中に悪夢のような出来事を乗り越えて、意地のゴールを決めるというドラマのような試合となりました。
スターティングメンバー
ジュビロ磐田
前節新潟戦から中3日。開幕から右サイドバックでスタメン出場し続けてきた松原后がベンチ外に。スポーツ報知の報道では残念ながら負傷とのこと。
替わりにスタメンに入ったのは西久保駿介。これまでベンチ入りし続けていましたが遂にチャンスを掴みました。植村洋斗は左サイドバックへ。
前節マテウスペイショットは後半から出場しましたが、スタメン復帰。ジャーメイン良とのコンビで得点に期待されます。
鈴木海音はAFCアジアカタール2024のU-23日本代表メンバーに選出されたため、この試合を最後に5月4日までチームを離れます。
ベンチには、坪井湧也と高畑奎汰が初のメンバー入り。従い、三浦龍輝がベンチ外となりました。
残念だったのは石田雅俊がメンバー入りできなかったこと。韓国からJリーグ復帰にあたり、古巣京都への思いを語っていただけに、サンガスタジアムで戦う姿が見たかったです。
京都サンガF.C.
川﨑颯太選手もU-23日本代表に選ばれていますのでこれが代表活動前最後の試合。注目はマルコトゥーリオ選手。対する西久保駿介がマルコトゥーリオ選手の攻撃を防ぐことができるか?
前半押し込まれる磐田
京都が前節戦ったガンバ大阪戦では、
とあり、特に前半の京都の攻撃を耐えられることができるかがポイントでした。案の定、前半の磐田は京都の攻撃に苦しめられました。
33分に原大智選手のミドルシュートを川島永嗣がジャンプ一番左手一本ではじき返します
31分、マルコトゥーリオ選手が自らボックス内に運んでシュート。これも川島永嗣がブロック。
34分、京都のカウンター。マルコトゥーリオ選手がおさめて前線の原大智選手にパス。左サイドから原大智選手がシュート、これはゴールの右をそれて失点を免れました。リカルドグラッサの守備が効いていましたね。
前評判通り、試合開始早々から怒涛の攻撃。いつ失点してもおかしくない展開で、メインスタンドで観戦していた私も含め、周りのジュビロサポーターからは何度も悲鳴が上がりました。
それでも前半は無失点で終えることができました。これが非常に大きかった。
試合終了後、上原力也は前半を以下のように振り返っています。
痛恨のPK失敗
前半39分、マテウスペイショットと麻田将吾選手との競り合いでハンドがあったのではないかということでVAR介入。オンフィールドレビューへ。この映像はスクリーンで流れるんですよね。浅田選手の手にボールが当たった瞬間の映像が映し出されると、ジュビロサポーターからは大歓声が!
判定はPK!
J1得点ランキングトップのジャーメイン良が蹴るのか?PK誘発したマテウスペイショットが蹴るのか?
キッカーはマテウスペイショット。
PK誘発したのがペイショットなので妥当なのですが、今シーズンまだ得点が無いペイショットにゴールさせたいという意図もあったでしょう。
前半猛攻を許しただけに、前半得点を決めて優位に進めたい。
ボールはゴール真ん中の下に飛びましたが、京都のGKクソンユン選手は足を残してボールを弾き出し、PK失敗。
ジュビロサポーターは悲鳴とも落胆とも言えない声が。絶好のチャンスだっただけに、私もカメラ構えつつ、ボールがゴール外に弾き出された瞬間、悔しさのあまり叫んでしまいました。
後でDAZN見返しましたが、京都サポーターがひしめくゴール裏に蹴り込む形になるので、ペイショットに猛烈なブーイングでプレッシャーかけてましたね。ペイショットも緊張を隠し切れない表情でした。
このまま両軍スコアレスで前半を終えましたが、結果的にこのPK失敗は後半のドラマに繋がる序章になりました。
西久保駿介先制ゴール!
前半は苦戦した磐田。後半はできる限り早い段階で得点して主導権を握りたい。そしてペイショットのPK失敗でややモヤモヤが残る雰囲気でしたので、払拭したかったですね。
そこに後半開始まもない、51分。磐田は藤原健介のコーナーキック。アウトスイングで入って来るボールに対し、西久保駿介がヘディングシュート!ボールはゴール左隅下の絶妙なところに入り込みました!
カメラ構えつつ
と叫びましたね!
PK失敗のモヤモヤを一気に払拭してくれました。
西久保駿介あっぱれ!
西久保駿介は、ジュビロ移籍後初ゴール、J1初ゴールとなりました。
ペイショットが取り返す!
64分、スローインからスタートした磐田。右サイド深い所から西久保駿介がフリーでクロス上げる。
そこへマテウスペイショットがダイビングヘッドで2点目!
前半にPKを失敗したマテウスペイショット。
ひきずらずに臨んだ後半だったと思いますが、精神的にはきつかっただろうと容易に想像できます。そこへ自らその失敗を取り返すゴール。
ペイショットにとっては、磐田での公式戦初ゴール。
このゴールの直後、同じブラジル出身のリカルドグラッサ、ブルーノジョゼ、レオゴメスが駆け寄り、4人で方を組んで喜び合ったシーンは涙を誘いました。
恐らくペイショットの事が心配だったのだと思います。PK失敗を取り返した姿を喜び合う同郷の戦士達の姿に感動しました。
止まらない!ペイショット2点目!
ドラマはこれで終わりません。
70分、松本昌也の右サイドからのクロスに対し、またもやマテウスペイショットがヘディングシュート!ゴール枠内左下へ落す見事なゴール!
PK失敗したペイショットでしたが、その試合で帳消し、更にお釣りがくる活躍を見せたマテウスペイショット。
ゴール裏からは「ゲットゴールジュビロ」のチャントでは最高潮に。
もしペイショットがノーゴールで試合を終えていたならば、引きずる可能性もあったと思うのですが、意地の2得点を決めるというドラマ。
試合終了後ペイショットはこのように振り返っています。
PK外したペイショットに対しチームメイトの励ましの言葉。大きな力になったのは間違いないです。
ペイショットは開幕戦からゴールこそなかったものの、ジャーメイン良のゴールをお膳立てするなど、チームにとって献身性の高いプレーを続けていました。
ケチャップの蓋が開いたマテウスペイショット。
遂に目覚めた瞬間でした。
森岡陸が今季初出場
昨年は負傷の影響で、なかなかリーグ戦出場が叶わなかった森岡陸。昨年J2リーグでは2試合11分の出場に留まりました。
74分にリカルドグラッサと交代する形で今季初出場。
鈴木海音と共にCBを務めますが、この2人がリーグ戦で同時に出場するのは初めて。仲が良い二人なので感慨深いものがありました。
試合終了後の森岡陸のコメントです。
森岡陸らしいユニークなコメント(笑)ただベンチから、チームをいつも鼓舞する姿は、チームにいい雰囲気をもたらしているのは間違いないと思います。
鈴木海音が負傷退場
後半アディショナルタイムに入った90分、京都のボックス内で鈴木海音と山﨑凌吾選手が空中で競り合った際に山﨑選手の肘が鈴木海音の額に当たったような形になりました。
倒れ込んだ鈴木海音の額からは出血がみられる事態に。
ジュビロゴール裏からは
のコール。
担架で運ばれて途中退場となりました。
この時京都のゴール裏サポーターは、負傷した鈴木海音を気遣うように大きな拍手で送ってくれました。ありがとう、京都サポさん。
替わりにピッチに入ったのは高畑奎汰で左サイドバックへ。今季初出場となりました。鈴木海音が入っていたCBには西久保駿介が入りました。
鈴木海音はU-23日本代表に選ばれているだけに非常に心配な事態になりました。
試合終了後の横内監督のコメントです。
静岡新聞運動部の報道によれば、病院での検査後に代表合宿に合流するそうです。
試合翌日の4月8日、鈴木海音自身のインスタグラムで頭は大丈夫と発信しました。ひとまず安心ですね。
次節に向けて
5年振りのJ1での連勝。
他のJ1チームから見たら「そんなことで喜ぶなよ」と思うかもしれません。でも磐田はここまで来るのに本当に苦労したし、遠回りしたし、長かったんです。
本当に嬉しい。
そしてサンガスタジアムは前評判通り、綺麗で迫力あるプレーが間近で見られる素晴らしいスタジアムでした。
もちろんこれで満足するつもりは無くて、今年は何が何でもJ1残留するためには、この連勝を続けていかなければなりません。
Go on. episode29では、試合終了後のロッカールームを公開。
横内監督は「成長の証が見えた試合」として選手を讃えました。
しかし、まだまだ「少し」だけ。
横内監督は、もっともっと高い所を目指すため、更なる成長を求めました。
次節は、4月13日ホームヤマハスタジアムで名古屋グランパスとの対戦です。名古屋とは勝ち点1差の重要な一戦になります。勝ち点3を奪って勝ち点重ねていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ジュビロ磐田のファンサポーターに歓喜が訪れることを願って。